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河川敷の運動会・終 

 適当に書きはじめたらえらい大作になったけど、一旦これで終了。




(でる、ッ、でる、でるうぅ!! っ、おしっこ、おしっこ出る、でちゃうぅ、おしっこ、おしっこおしっこ!! おしっこ出ちゃうぅううっ!!)
 限界だった。
 張り詰めた下腹部がきゅうんとうねり、脚の付け根の『おんなのこ』がじんじんと熱い。
 疼く排泄孔が意志に反してぷくりと膨らみかけては、じわっと熱い雫を噴きこぼす。
(でちゃう、オシッコ、おしっこでちゃううっ!!)
 数時間前までおなかのなかをちゃぽちゃぽと揺らしていた水分は、そのすべてがオシッコに変わって、おなかのさらに下にある、別の場所をちゃぽちゃぽと揺らしていた。
 朝、家を出る前に最後に済ませたオシッコから、から一度もトイレに入ることができずにいた、瑞香の女の子の水風船は、いまにも弾けそうなほどぱんぱんに膨らんでいた。
 猛烈な、凄まじいまでもの、尿意。
 しかし、そのさなかにあってなお、瑞香はトイレの順番待ちに並ぶことができないでいた。
 理由は単純。
 そんな事をしている間に、漏らしてしまうことが分かり切っていたからだ。
 朝に飲んだ麦茶3倍、お昼に景気良く飲みほしたペットボトル2本、それに午後になってつい飲んでしまった500mlの缶ジュース。都合2リットルを超える水分は、いまや瑞香を責め苛む意地悪な悪魔の熱湯へと変身して、少女の下腹部を内側から執拗にイジメ続けている。
 しかし、それを解き放つための場所は、遥か遥か、遠い。
(んくぅううっ……ッ!!)
 右手で体操服のスパッツの前を掴み、左手をお尻から回して脚の付け根を押さえ込む。両手で身体を抱え上げるようにして、よたよたと歩く。
 かと思えば、きゅうにびくっと身体を強張らせて立ち止まり、ギュッと目をつぶり歯をくいしばってぷるぷると震える。怒涛のように押し寄せる尿意をなんとかやり過ごすためだ。
 その場で大きく足踏みをし、ぐりぐりとスニーカーのかかとを地面にねじ付ける。
 ありとあらゆるオシッコ我慢を試して、それでもなお――まったく和らぐことのない尿意に苛まれ続けていた。
(とっ、トイレっ、トイレ、出ちゃうっ……!!)
 つま先立ちになって上半身を前に倒し、青ざめた顔で何度も周りを見回す。
 そんなものがないと分かっていても、恥じらい深い少女の身体は本能的に、排泄のできる場所を探し求めてしまうのだ。
(オシッコ……っ、オシッコ出るっ、でちゃううっ)
 下着にじゅわりと漏らしたての熱い雫が滲み、ジャージの下でスパッツにも大きな染みを作っている。白地の体操服には、我慢し続けたオシッコの黄色い染みが大きく目立っていた。
(も、ぅ……無理っ……げん、か、い……ッ)
 瑞香はついに音をあげてしまう。
 このグラウンドのどこにもトイレは見当たらず、完全に膨らみ切った下腹部は、硬く張りつめてせり出し、体操服のゴムを食い込ませるほどだ。
(だ、だめ……漏れちゃう、漏れ、ちゃううっ!!)
 女の子の理性が警鐘を鳴らす。男子に混じってドッジボールやフットサルで主役をこなすわんぱくな瑞香でも、女の子として譲れないものがあるのだ。
 ――なんとしても、オモラシだけ、絶対に、避けねばならなかった。
 しかし、河川敷のグラウンド、開けた場所にはトイレなど存在しない。『聖地』の場所は瑞香の耳には入っておらず、そこに『巡礼』の旅に出るという発想もなかった。これは決して瑞香が特異なわけではなく、そもそも絶対数を考えれば、『聖地』の事を知っていた少女のほうが少数なのである。
 そして――ちょうど、真紀のオモラシ生中継が放送され、グラウンドでは騎馬戦に参加した選手たちが次々にオモラシを始めてしまっていた、その時。
 思い余った瑞香は驚くべき行動に出る。
 グラウンドを一周するほどに長く伸びていた順番待ちの列に背中を向け、少女はグラウンドの反対側――河原へと飛び出したのだ。
「っ……!!」
 砂利の残る河原におぼつかない脚で駆けこみながら、体操服とジャージのウェストに手を突っ込んで、勢いよく思い切り『ぐいぃっ』と、膝上まで引き下ろす。
 同時に、河原の端で急ブレーキ。流れる川面へと脚を広げ、深く腰を落とした。
「でる、でるぅうううううっ!!」
 色を変えて湿ったジャージの股間部分が膝に掛かると同時、少女の足の付け根から盛大におしっこが噴射される。
 ぶじゅぅっ、と飛沫を撒き散らせて、前方の河原の砂利に飛び散った水流が、瑞香の前方に恥ずかしい乙女の恥水の放出痕を残す。
 その直後、さらに勢いを増して、薄黄色の奔流が1メートル半ほど先の水面へと勢いよく噴き出した。
 ぶしゅぶじょぼぼぼぼぼぼぼぼっ!! とすさまじい水音が響き、周囲の少女達が何事かと振り返る。
(っはぁああああ……っ)
 腰骨をジンジンと伝う甘い痺れ、身体の芯をとろかしてしまうほどの甘美な解放感。
 解放された少女の水門から、壊れた蛇口のようにすさまじい勢いで迸り、川面を叩いてじょぼじょぼと激しい音を響かせる。我慢を続けていたせいか排水孔周辺の括約筋が細かく震え、おしっこはぶじゅっ、ぶじゅじゅうぅっと断続的な水流を迸らせるが――やがてすっかり水門が開ききれば、あとはいつ果てるともなく猛烈な噴射が始まった。
 まるで水の槍のように、水面を激しく叩く瑞香のオシッコ。川面に泡を立て、浅い川の底の泥をかき混ぜながら、野外の河を仮設のトイレにして、大胆なおしっこが始まる。
 河に向かっておしっこを始めた少女に、周囲は騒然となる。
 河原の周囲には視線を遮るものなど何もなく、引き下ろしたジャージの下に覗く白い肌や可愛らしいお尻も、そのまま丸見えだった。
「ぁはああ…………っっ」
 極上の蕩けた笑顔で、熱い甘い吐息をこぼし、ぶるると背中を震わせる。
 どちらかと言えば中性的な顔立ちの瑞香が、熱のこもった『女の子』の声で喘ぐ姿は、たまらなく官能的。
 羞恥も倫理も、もはや暴虐なまでの尿意に耐え切れない。
 一般客や男子生徒の視線もある中で、ジャージを引き破らんばかりの勢いでずりおろし、中腰のまま尿意をほとばしらせるその姿は――あまりにも、美しかった。
 ぶるぶると内腿が震え、またも盛大にぶしゅうっ、と吹きあがった水流が、緩やかな川面に叩きつけられて波紋を描いた。陸上で鍛えられた、引き締まった内腿からお尻にかけての、無駄のない脚から、力強く――まるでホースで打ち水をするかのごとく、すぼまった放水が噴き上がる。
 陸上に必要なしなやかな内腿の筋肉は、みごとなまでの勢いでオシッコを噴射させる。白いお尻の谷間ではつつましやかなすぼまりが『きゅうっ』と縮まり、水面に叩きつけられる羞恥の水流音がじゃぼっ、ぶじゅぼぼっ、と激しさを増す。

 じょぼっ、ぶじゅぅ、じゅぼぼぼぼぼぼぼおぉおっ!!

 トイレの個室の中でしか聞くことのないだろう、全力全開、本気の排泄。便器の中に激しく打ち付けられるはずの羞恥の熱水が、川面に水柱を上げる。
 それが――この河川敷の運動会のフィナーレを飾る、最後の競技開始の合図だった。



「んぁあ……っ!!」
 瑞香のすぐ近くを、河原へと走り寄った少女が通り過ぎる。
 あまり運動に慣れていない雰囲気の、内気な様子の少女だった。競技で転びでもしたのだろう、膝には絆創膏を貼り、耳まで赤くした顔を俯かせたまま、瑞香のすぐ隣へしゃがみ込んだ。
 すでに細い足には外からも分かるほどに雫がつたい、腰を下ろすと同時に色濃く変わった紺の股布からぽたぽたと雫が滴り落ちる。少女はブルマの股布部分を大胆に引っ張り、可愛らしい『おんなのこ』の部分を覗かせる。
 同時に――瑞香のそれよりもはるかに大胆な音を響かせて、オシッコを始めた。
 瑞香のように勢いよく前には飛ばない。慎ましやかな外見に相応しい股間は、一本線を引いただけのたて筋で、それに合わせて放水孔の出口も複雑に入り組んでいた。
 噴き出したおしっこはきつく合わせられた『おんなのこ』の部分にぶつかって、ぶじゅぶじゅとはしたなく飛沫を四方八方に噴き散らしながら、あちこちに飛び散る。まるで足元にスプリンクラーで撒き散らしたように、脚元にびちゃびちゃと水たまりが広がり、川面に流れこんでゆく。
 弾かれたように、瑞香の近くに居た何人もの少女達がそれに続いた。
 そして、一度始まった崩壊はもはやだれにも止められない。
 隣では、瑞香と同じジャージ姿の少女がとうとう音を上げてしまっていた。きつく握りしめた空色のジャージの股間部分がみるみる濃く色を変え、ばちゃばちゃと音をたてて滴り落ちる水流が、そのまま川へと流れ込んでゆく。
 しゃがみ込む暇もなく、中腰のままの足の付け根から、斜めの急角度で河原に向けておしっこを噴射させてしまう者もいれば、
 まるで男の子がするように、背中を大きくそらせ、腰を前に突き出して、見事な『立ちションベン』を披露する、まだ低学年と思しき女児の姿もあった。
 そして、トイレ前にできた順番待ちの大行列を後に、河原へと『おトイレ難民』たちの大移動が始まる。次々に、次々に、河原へと押し寄せた少女達が、しゃがみ込んで、その場にオシッコを迸らせる。
 全員が、河川敷のグラウンドで、大会に参加していたほぼ全員の少女達が、耐えに耐え続けていたオシッコを、一斉にし始めたのだった。
 本当の難民問題では、決してありえないのかもしれない、全ての問題を撃ち抜きぶち壊す銀の弾丸。
 しかし、瑞香の取った行動は――川面めがけて噴き出させた黄金の飛沫の噴射は、河川敷のトイレを我慢する少女達の、最後の限界をぶち抜く行為だった。
 まるでその場にいた、多くの少女達全員が、一斉に我慢の限界を迎えた合図のように。
 いつか起きる筈だった限界が訪れたのだ。
 河原めがけてしゃがみ込んだ少女たちが次々と迸らせる水流が、大きな川をうっすらと黄色く染め上げてゆく。
 ――決して過大な表現ではない。思春期の繊細な少女たちが、もはやなりふり構っていられないまでに我慢し続けた羞恥のホットレモンティは、彼女たちの下腹部をぱんぱんに膨らませ、身体の外へとせり出させるまでに大量のものだ。十代前半の少女たちの膀胱の容量はおよそ400~500mlとされる。通常、この半分あたりに達すれば尿意を感じるものだが、グラウンドにいる少女たちの大半が、そんなレベルを遙かに通り越した猛烈な我慢を強いられていたのだ。
 それが一気に数百人近く、同時に放出されたのである。その勢いも影響力も常識ではかれるレベルを遥かに超えていたのは当然であった。
 河川敷のグラウンドは、すでに乙女たちの排泄の品評会とも呼べる体をなしつつあった。
 運動会の最終競技、全員参加の大トリを飾る、オシッコ排泄大競争。
 急遽その会場となった河原では、飛距離、勢い、水量、音、匂い、色、あらゆる側面で競い合うように、少女達のオシッコがほとばしる。
 雄大な川面はそれらをすべて飲み込み、済んだ水面を恥ずかしく泡立て、打ちつけられた水流が河底の泥をかき混ぜて濁らせる。
 同時に数百人が恥ずかしい行為を済ませる、臨時仮設の野外露天トイレ。
 そこにひびく恥ずかしい水音と、解放感にうちふるえる悦びの声は、途切れることはなかった。


 なお。
 その日、このグラウンドの河川を管理を行う水質検査事務所では、1時間ごとに測定している河川水の水温が、何の前触れもなく0.3℃ほど上昇したことを記録している。




 (初出:書き下ろし)
[ 2012/06/09 00:24 ] 小説 | トラックバック(-) | コメント(-)

河川敷の運動会・10 


 そして――再び、競技場であるグラウンドから、少し離れた河川敷へと目を向ければ、そこにもまた、およそ常軌を逸した光景が広がっていた。
 グラウンドから歩いて5分ほどの、小さな茂み。
 そこは背の高い草の生え揃ったコンクリートのたたき――覚えておいでだろうか、数時間前に孝乃がみつけた、『おトイレ難民』の女の子専用の緊急避難用・臨時仮設屋外トイレである。
 そこにはいまや、10人を超える少女達が列を作って並んでいた。
 ――なんということだろうか。本来、トイレでも何でもないはずの、ただの河川敷の茂みにすら、そこで用足しの順番を待つ少女達の列ができてしまっているのだ。
 しかし、そこは背の高い草むらが周囲を囲っているとはいえ、十人を超える少女が次々に出入りするにはあまりにも不自然な場所だ。河川敷に生える茂みはすっかり踏み荒らされ続け、羞恥を堪え排泄する少女達の下半身、最も大切な部分こそ周りの視線から覆い隠しはしてくれるものの、彼女たちの姿を完全に覆い隠すにはとても足りていない。肝心のしゃがみ込んだ少女達の胸から上は丸見えなのである。
 ――つまり、かなり距離の離れた堤防の上からでさえ、草むらの中で少女達が群れるようにして不自然にしゃがみ込んでいるのは丸見えなのだ。
 いくら背中を丸めても、茂みの中に隠れることはもはや不可能。
 少女達が脚の付け根の『おんなのこ』の場所からから堪えに堪えた恥水を迸らせているその瞬間の、安堵と解放、羞恥と屈辱の入り混じった至福の表情を窺うことは、その気になれさえすれば容易であった。
 草むらの外で、体操服の股間に手を添え、太腿を激しく擦り合わせ、腰をよじり、ばたばたたと足踏みを繰り返して順番待ちをする少女達の行列も。
 茂みに身を隠してオシッコを済ませる数多くの少女達が噴きこぼしたオシッコが混じり合う、強く篭った独特の匂いも。
 限界を超えて溢れだす猛烈な勢いのおしっこが、コンクリートの地面を激しく叩き飛び散る様子や、草むらの剥き出しの地面の土を抉り、じゅぶじゅぶと泥混じりに泡立ったぬかるみを広げてゆく一部始終も。
 耐えに耐え続けた色の濃い恥水が、草叢めがけて激しく噴射され、猛烈な水圧で細い茂みを薙ぎ倒してしまう音すらも。
 その気になりさえすれば、誰をはばかることなく目にすることができた。



 当たり前のことだ。ここには、そもそも女の子がオシッコをするための設備などなにひとつ備えられていない。ただの野原の茂みなのだ。きちんとした衝立も、オシッコを流し込む便器なども当然ない。
 トイレでもなんでもない、ただの河川敷の草叢にすら、おしっこをする順番待ちの少女達が先を争って並ぶという、あまりにも非現実的な光景。
 しかし、そんな屋外のただの茂みが、絶対的なトイレの不足と、長い長い放浪に苦しむ『おトイレ難民』の少女達にとって、耐え難く永劫と思える苦痛からの解放を与えてくれる楽園なのだった。

 ――もう、我慢できない。
 ――トイレが混んでて、入れない。
 ――ここなら、みんなしていたから。

 だから、ここが『お手洗い』。
 本当は文字通り、手を洗うこともできないこの場所を、けれど少女達は敢えてそう呼んでいた。
 どうしても我慢できず、さりとてオモラシなんてできるはずもなく――そんな少女達が、切羽詰まった限界の中で極限状態の行動に出るには、些細なことであれ、建前が、正当化のための理由が必要だったのだ。
 そして切羽詰まった集団心理は少女達の中に徐々に、しかし確実に広がっていった。
 ひとり、ふたりとここを訪れ、オシッコを済ませる少女達は少しずつ、少しずつその数を増やし、ついにはここを事務棟横、仮設トイレに続き、第三の『お手洗い』として定着させてしまったのだ。
 おおよそ、トイレとは呼べない、女の子がオシッコをするにはあまりにも相応しくないこの場所。けれど、彼女達にはこの『お手洗い』を使う利点があった。
 何より大切で、大事で、重要な事。
 ほとんど順番待ちの必要がないということだ。
 なにしろ、ここは元々ただの草むら。正確な人数制限なんてものがあるわけがない。
 正式なトイレであれば、たとえどんなことがあったとしても、個室の数――便器の数以上の少女が同時にオシッコを済ませることはできない。が、ここはそもそも、ただの屋外、野原の茂みでしかないなのだ。人数が増えたら詰めることもできたし、まだ誰も“して”いない地面を選んでしゃがみ込んでしまっても、誰も咎めることはない。
 ここにいる少女達は硬く張りつめた下腹部を握り締め、みんな同じ苦しみを共有している。本当の本当に限界なら、もう絶対に我慢できないのなら。
 もうなにも気にせず、そこらでオシッコを始めてしまったとしても、誰もそれに文句などいうはずもない。
 だからこそ、ここは聖地だった。
 だれも我慢せず、辿り着きさえすればすぐにオシッコを始めることができる――人一倍繊細な年代の、思春期の少女達が羞恥心をかなぐり捨て、倫理を放り投げて、オシッコを始めるために必要なそのための大義名分も、理由も、状況も、全てが揃っていた。
 この『聖地』たる茂みへは、いまやぽつりぽつりと少女たちの姿が続く『巡礼』の道ができていた。
 決して少なくない少女達が、グラウンドから、この茂みへと向かうようになっている。行く道は、前屈みの重い足取りで、荒い息をつきながらの険しい苦難の道。
 帰途は、尿意から解放された天国と至福――あるいは、トイレでない場所で用を足してしまったことへの烙印を押され、罪に俯き、顔も赤く恥いる道。
 グラウンドの西に生まれたその『聖地』の噂は、徐々に少女達の間に広まり始めていた。
 西に向かえばオシッコできる――人から人を経るうちに詳細のぼやけ、漠然としたものとなった言葉は、しかしその分だけ甘美に少女達を誘惑する。常識では、グラウンドには二か所しかトイレがないと分かっているはずの、運営委員側の少女達の中にもそれを真に受け、持ち場を離れて西へ旅立つものが現れる始末だった。
 少女達の苦難の巡礼の旅は続くのである。








 そんな『聖地』への道の途上、美紀はただひたすらに、困惑をしていた。
(な、なんなのよ、これっ……)
 茂みの前にできた10人ばかりの列――茂みでオシッコをするために順番待ちをするという、本来ならば本末転倒な光景である。
 もじもじと激しく身を揺すり、腰をよじって、脚を踏み鳴らし。
 美紀は真っ赤になった顔を懸命に伏せ、周囲に内心を悟られまいと必死だった。
(なんで、なんでこんなことになっちゃったのよっ……!! みんなこんなに……ここ、お外なのに、こんなにたくさん……オシッコ、しにきてるなんて――!!
 お外なのに、トイレじゃ、ないのに……っ、順番待ちなんて、ヘンよぉ……っ!! ぜ、絶対、おかしいよぉっ…!!)
 困惑を表に出すこともできず、美紀は懸命に歯を食いしばって、怒涛のような尿意に耐え続ける。
 そんな彼女の前で、また一人順番待ちの列が進む。こぽこぽと下腹部に湧き上がる羞恥の泉を、あどけない股間部分の排泄孔からほとばしらせ、地面を汚してゆく。言い訳にするにはあまりにも脆弱な、野外の臨時仮設トイレ。オシッコの水たまりには次々と新しい飛沫が注がれ、その大きさを増してゆく。
「いやぁあ……っ」
 叫び、違うと首を振りたくなるのをこらえ、美紀は唇をきつく噛んだ。
(どうして、こんな……っ、やだ、やだ、よぉ……っ)
 『聖地』の存在がひっそりと、しかし多くの少女達に知られるようになるにつれ、少しずつではあるものの、その巡礼への旅も性格を変え始めていた。
 周りの事も顧みず、辿り着くなりいきなり、見境なくその場でオシッコを始める少女達を、疎ましく思うような空気が生まれ始めていたのである。
 その空気は、最初にこの『聖地』でオシッコをした女の子――『始まりの乙女』を崇拝するように、この野外排泄場所の在り方を変えていった。
 ここに居る以上、きちんとトイレに行けもせずに、野原でオシッコをしてしまう恥ずかしい女の子だという事に変わりはない。
 ドングリの背比べであるにもかかわらず、彼女達の中には『最初』の場所、一番最初に使われ始めた茂みの中以外でオシッコをするのは『正しくない』のだ、という、妙な空気が生まれていたのである。
 多くの歴史を紐解くまでもなく、特定の習慣を持つあるコミュニティが成長を続けてゆくと生まれる、原理主義のようなものだ。
 そんな複雑な雰囲気も、美紀にとっては針の筵。自身を苛む拷問にも等しい。
「…………っ」
 何を隠そう、美紀はこのコンクリートの茂みで、一番最初におしっこをした少女である。
 ――そう。彼女こそ、この『聖地』を崇める少女達の中にあって、その崇拝の対象となるべき『始まりの乙女』なのだった。



 もう4時間近くも前の事だ。寝坊と夜更かしが原因で昨晩からトイレに行きそびれていた美紀は、運動会の開会式からすでに切羽詰まった状態にあった。
 開会挨拶の間も、もじもじと身体を揺すり続けで、周りの参加選手から不審げに思われながらどうにか乗り切ったくらいだ。
 すでに仮設トイレにも事務棟横のトイレにも行列ができており、その順番待ちをする余裕がなかった。せめて人目につかないところを、とグラウンドから思い切り離れた場所を選んで、こっそりとオシッコを済ませることにした。
 生涯最初の野外排泄。
 けれど、それがきっかけとなって、この茂みはいまや、美紀と同じように限界のトイレ不足に苦しみ極限のオシッコ我慢を続ける少女達の心の支え、憧れの場所とも言うべき小さな聖地となっているのである。
(な、なんなのよぉ、これっ……)
 しかし彼女は脚の付け根を握り締め、腰をくねらせる少女達の中にあって、讃えられることなく、ひたすらに己の罪に恥いっている。
 尿意に耐えかね『イケナイこと』をしてしまったはずの自分の行為が、知らず、多くの賛同者を生み、いつしかひとつの潮流となっている。それは美紀にとってあり得ないほどの羞恥だった。
 この『聖地』――古びたコンクリートのたたきを濡らすオシッコは、全て美紀のオシッコにも等しいのである。
「はぁああ……っ」
 草むらの向こうから、強烈な放水が地面を叩き、同時に安堵と開放感に満ちた少女の声が聞こえてくる。
 噴きこぼれる羞恥の水流の音に、美紀はとうとう耐えきれず、耳を塞いでしまう。
 この、トイレでもなんでもない草むらを汚すオシッコのすべては、美紀がその発端、原因であった。このコンクリートのたたきでオシッコを済ませたのは、イケナイことで、恥ずかしいことで、女の子としてはありえないことで。絶対に、誰にも秘密のことだったのに。
(や、だ、いや、いやぁあ……っ
 幾重にも重なる放水音。少女達の排泄。
 誰も知ることのない中、その身に、草むらを利用する少女達の罪を、羞恥を背負い。
 一人の救世主となった美紀の姿に、気付く者はいない。

 そして、その極限の羞恥に耐えかねて。二度目のオシッコをこの草むらで済ませることもできずに。ふらふらと草むらに続く列を離れてゆく彼女を、だれも見送ることはなかった。




 (初出:書き下ろし)
[ 2012/06/08 23:57 ] 小説 | トラックバック(-) | コメント(-)

河川敷の運動会・9 


 ――根本的な女子トイレの絶対数の不足。
 思春期の少女達への思慮の不足から発生した、仮設トイレを使えない、あるいは使うことを拒否した少女たちによる、事務棟横トイレの大行列。
 処理能力を越えた仮設トイレの、度重なる故障。
 それに伴って生じた、新たなる『おトイレ難民』の大量発生――
 河川敷のグラウンドに生じた絶対的なトイレの不足はいよいよ末期的な状態であった。午後4時を越えた時点で、会場内でまともに機能している女子トイレは10を大きく割り込み、わずか6つ。それは会場である河川敷グラウンドに居る少女達の数百分の1にも満たない数となっていた。
 しかも、実際にトイレの順番待ちをしている少女達以外にも、参加者の大半が潜在的なトイレの順番待ちの状態にある。ただでさえ不足しているトイレは、フル回転で稼働を続けており、午後を回ってから立て続けに故障を始めている。
 遠からず、この会場からトイレが消滅し――少女たちの誰ひとり、オシッコができなくなってしまうことが、冗談ではなく本当に予想されうる未来となり始めていた。



 綱引きに続き、午後一番の盛り上がりを見せると予想されていた騎馬戦も、競技の始まる前からすでに惨憺たる有様をさらしていた。
 参加チームを得点順で真っ二つに分けての一大合戦。勝利した陣営に等しくポイントが入るうえ、さらに生き残った騎馬の数に応じて追加ポイントもあるという大盤振る舞いの競技である。
 優勝の行方を決める大きな転換点となるはずの種目だったのだが、そんな大舞台の戦場に向かうのは、勇ましくも麗しく装った戦乙女ではなく、今にも倒れてしまいそうに前屈みになって、顔を赤くして俯かせる我慢少女達だったのである。
 騎馬を担当する少女達も、騎手を務める少女達も、限界まで耐え続けた尿意に恥ずかしく女の子の水風船を膨らませ、すでにちゃんとした地面の上でさえまともに立っていることが難しいのだ。
 陣営の線に並ぶどころか、きちんと騎馬を組む事もおぼつかない。
 両陣営に並んだ時点でふらふらとまっすぐ立てず、その場で足踏みをし、傾いてはぶつかりそうになって悲鳴をあげるほどなのだ。合図の笛に合わせて騎馬を作って立ち上がることができたのは、ごくわずかのチームだけだった。
 そうやって立ち上がることができたチームでも、騎手役の少女が我慢できず、腰を乗せている騎馬の少女達の腕の上でよじった腰をくねらせ、彼女達の腕に恥ずかしくも股間を押し付けて、激しく腰を前後に擦りつける。思春期の少女にはあまりにも恥ずかしい姿だが、もはや、そうでもしていない限り限界寸前のオシッコを堰きとめる方法がないのである。
 騎馬の上では周囲の視線を遮るものもなく、彼女達はまるで晒し台の上に乗せられているのと同じだった。騎馬を跨ぐことで足を閉じ合わせることもできず、懸命の我慢にも関わらず、これまでの長い長い尿意との戦いで少しずつちびったオシッコでスパッツやブルマの股布部分に広げてしまった恥ずかしい染みを観客たちの視線に晒してしまうこととなった。
 ハチマキを奪うため攻撃することも、体当たりの衝撃に備えて騎馬にしっかりとしがみ付く事もできず。交互に開けた左右の手で、ぎゅぎゅうっと体操服の上から、無防備な股間を押さえ込む。色が白くなるくらいにきつく押さえつけられた指の隙間からは、ぽたぽたと透明な雫が滴り、溢れ落ちる。
 異性の前で恥ずかしい失敗の証を露わにさせられ、少女達の繊細な羞恥心は再起不能なまでに引き裂かれてゆくのだった。 



 一方で騎馬を担当する少女達も、また似たように苦悶と羞恥にまみれた表情を覗かせている。本当はしっかりぎゅうっと体操服の上から脚の付け根の『おんなのこ』の部分をきつく握り締めたいのを懸命に我慢しながら、手を組み合わせて『馬』を組まねばならない。
 それでもまだ片手だけでも自由になり、股間を押しつける場所のある騎手達と違って、騎馬担当の少女達は、完全に腕を塞がれた格好なのである。決壊しそうなダムの水門を支えるのは使され続けてすっかり弱り切った括約筋のみ。いよいよ高まる身体の内側からの水圧に押し負けそうになって、ぷくりと膨らかける排泄孔を、ありったけの力で引き絞って、
 後ろに突き出した腰を小さく揺すり、すりすりと内股になって太腿を擦り合わせることだけで耐えなければならなかった。
 そんな有様では騎馬としての役目を果たす事も難しい状態だが、その上で彼女達は騎手担当になる少女を馬上に登らせなければならない。
 これが更なる苦難を生んだ。騎手役の少女を乗せるには、騎馬が身をかがめて、騎手を跨がせてから騎馬が立ち上がるか、騎馬の少女達が手を組み合わせた部分――本物の馬で言う『あぶみ』の部分を足場に騎手役の少女が上によじ登る方法がある。
 しかし、まっすぐ立つことも難しい騎馬担当の少女達が、千鳥足のようによたよたと身体を揺する中で、大きく身体を動かして脚を広げ、ひらりと馬の上に跨ることのできるような騎手役の少女など、ほとんど居ないも同じだった。
 繰り返すが、騎手役の少女達も、脚をぴったり閉じ合わせてもじもじと身体をよじる、オシッコ我慢の真っ最中である。その状態で馬に飛び乗るなんて事ができるはずもなく、もし仮にやったとしても、即座にオモラシが始まってしまうことは明白なのだ。
 事実、そうやって馬に跨ることができたのは、両陣営を通じてわずかに2騎。幸運にも、午前中のうちにオシッコを済ませることが出来、まだ我慢の余裕がある騎手を擁するチームだけだった。
 他のグループでは、騎手をその背中に乗せるため、騎馬担当の少女達は騎馬の形を維持したまま、その場にしゃがみ込んで騎手を迎えなければならなかったのである。手の自由を奪われた上で、下半身に体操服を着たまましゃがまなければならないのだから、オモラシしてくださいと言われているのと変わらない。
 騎馬を組む途中で限界を迎えてしまい、脚の付け根に熱い飛沫を迸らせ、スパッツの股間の布の合わせ目部分から、じゅじゅじゅぅッ…と恥ずかしい雫を滲ませてしまう選手たちが続出したのである。



 もはや誰の目にも明らかな異常事態。それでもなお、競技は中断されなかった。
 この時点でさしもの運営委員側も、河川敷のグラウンドに起きている異様な状況を把握していたという。しかしそれでもなお競技が中止にならなかったのは、この期に及んでもプログラムの進行の遅れを問題にする一部の委員達による、強硬な態度での競技続行要求があったためだという。
 すでに騎馬戦は開始の用意を済ませており、今更中断したところで事態が収まる訳がないし、競技直前まで準備をさせたのだから、今更撤回しているほうが余計に時間がかかるというのが、彼等の判断であったという。
 事実の一側面だけを述べるのであれば、確かにこの時点で競技を止めたところで、ちゃんと歩くことも難しいほどの尿意に苦しむ選手たちがグラウンドを出ていくのには、長い時間を要したであろうことは明白であった。
 さらにそうした措置を取ったところで、彼女達がすぐにトイレに入ることもできず、また恐ろしいほどに長い順番待ちをせねばならなかったことも確かである。グラウンドで晒し物同然となった彼女たちに、いかに同情的であったとしても、河川敷に残されたわずかな仮設トイレと事務棟横のトイレにできた長蛇の順番待ち列を押しのけ、彼女たちに先にトイレを使わせる事など、できるはずもなかったのだ。
 後の反省会でさまざまな糾弾と憶測を呼ぶこととなったこの決定は、結局のところ少女達をさらに追い詰め、より最悪な形での幕引きを招くだけのものだった。
 市民運動会の側面を持つこの大会、会場となった河川敷のグラウンドには、異性の目も多かった。
 同級生の男子や家族連れの父親――そして、この時間帯になると、河川敷のグラウンドを舞台に起きている一大イベントを、ツイッターや掲示板などで聞きつけて集まって来た下世話な興味を持つ野次馬たちも少なくなかった。
 それでもなお、競技は中断されず、少女達は観客席に逃げ込む事も許されない。
 男達の無遠慮な視線に晒され、半泣きになって騎馬にしがみ付く少女達。
 やっと生乾きになった股間の股布部分には、再び新鮮なオシッコがじゅじゅっと滲みだし、オモラシの痕跡をさらに大きく大きく広げてゆくのであった。



 それでも無慈悲に進行を急かす運営委員に、もはや泣きながらなんとか立ち上がろうとする騎馬達。ここでもまた、下半身に余計な力を入れてしまい、少女達は次々に地面に次々と恥ずかしい熱湯を噴出させてしまう。
 我慢と排泄のギリギリで強いられ続ける緊張状態でのおチビリは、そのまま少女達の腰を砕かせるほどの途方もなく甘美な排泄の誘惑となった。
 そのままぎゅっと脚を閉じ合わせて堪えねばならないところを、もはや全てを諦め、腰を砕けさせてその場にオモラシを始めてしまう少女が出始めたのだ。
 一度、溢れだしてしまった奔流は、すでに留められるようなものではなく、次々周囲へと伝播する。
 考えてみれば当たり前のことだ。限界寸前のオシッコ我慢の最中で、すぐ息の届くほどの間近で、同じように極限の我慢を続けていたチームメイトや友人がオモラシを始めてしまっているのだ。その上でなお、オシッコを我慢し続けるにはどれほど強靭な精神力が必要な事だろうか。いかに恥じらいの強い思春期の少女達と言えども、ほぼ半日近くトイレに入らずに過ごし続け、いまにもはち切れんばかりに重くぱんぱんに張り詰めた下腹部を抱えていては、抵抗の余地などなかった。
 凄まじい勢いで地面をうつ水流の音が響き、同時にあちこちで苦悶と陶酔の声が上がる。
 競技開始を前に、グラウンドでは少女達のオモラシが続発した。一度は組み上げた騎馬は次々と崩れ、地面に恥ずかしい水たまりを広げながら、少女たちのすすり泣く声を飲み込んでゆく。



 実に、競技開始までに、両陣営の戦力はすでに半減しているという、前代未聞の事態。
 なかば興味、なかば不安に満ちた観客席で、大勢の選手・応援の人々が固唾を飲んで見守る中、ついに競技開始の笛が響いた。
 選手たちはのろのろとした歩みで戦場となるグラウンドに出る。
 しかし、競技場で二つの陣営の騎馬達がぶつかり合うことはほとんどなかった。多くの選手たちは戦場になるグラウンドに歩み出したところで動けなくなり、そのまま脚を止めて立ち止まるか、ひどい場合はそのまま騎馬を崩して倒れ込んでしまうばかりだったのだ。
 わずかな激突はあったものの、鉢巻きなど取り合う余裕すらなく、よろけた拍子に騎馬がお互いを掠める程度。それでもぶつかった瞬間に、騎手役の少女は体操服の股間から激しく水流を迸らせ、馬の『頭』部分を担当する先頭の少女の背中にオシッコを派手にひっかけてしまう。次の瞬間、騎馬を担当する少女達が耐えきれずにしゃがみ込んでしまう。
 かと思えば、今度は後ろ脚担当の少女達が、耐えきれずにぱしゃぱしゃと足元に雫を撒き散らす。どうにか腰を落とすことだけは避けてはいたものの、開いた脚の隙間に噴水のように水流が叩きつけられる様子は、男性諸氏からみても息を飲むほどに豪快で見事なまでの『立ち小便』であった。
 これが本当の合戦で、彼女たちが本物の馬であるならば、合戦を前に身を軽くしようと、勢いよく放尿することもあったかもしれない。
 しかし、グラウンドに立つ選手たちは皆、騎手も馬も、もっとも繊細な時期の少女達なのである。天地がひっくりかえっても、そんなことができる筈がない。
 雌雄を決する戦場へ、勇ましくも誇らしげに向かうはずの騎馬達は、みな生まれたばかりの仔馬のようにまっすぐ立つ事もおぼつかないまま、内股で力の入らない脚を懸命に踏みならし、ついにはそのほとんどがグラウンドの真ん中で、我慢し続けたオシッコを残らず漏らしてしまうことになったのだった。
 全ての騎馬が崩れ、啜り泣く少女達の声が当たりを埋める頃には、土の剥き出しのグラウンドはまるで夕立でも降り注いだように泥まみれとなり、汚れた少女達が座り込み、しゃがみ込んで、なおも激しい水音を響かせて水たまりを広げているばかり。
 もはや会場は残るプログラムの競技を行うことも難しい状況に陥っていた。



 (初出:書き下ろし)
[ 2012/06/08 23:55 ] 小説 | トラックバック(-) | コメント(-)
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