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社会見学バスの話・31 下半身露出・オモラシ行列 

「っっ……!!」
 騒然となる高速道路の一角で、じゅわあっ、と足の付け根の水門が開いてしまう中、佳奈は咄嗟に両方の手のひらで、むき出しになっていた脚の付け根を覆い隠した。
 今まさに噴出しようとしていたオシッコの熱い奔流が『ぶじゅううっ』と手のひらにぶつかる。火傷しそうに熱い雫が指の隙間からぱちゃぱちゃと飛び散ってゆく。
(だ、だめ………えぇえっ……!! 見られちゃうっ、オシッコしてるとこ見られちゃうっっ!!)
 渾身の力を込めて、お尻の穴にもきゅうっと力を篭め、排泄孔を懸命に締め付ける。同時に、佳奈は車道の人々からの視線を振り切るように身体をよじった。
 しかし、隠れる場所などない。
 出かけていたオシッコはなおも手のひらの中でぶじゅっ、ぶしゅうっ、と断続的に吹き上がる。
(と、止まって、止まってぇ……っ!!)
 左右の手のひらを重ねて、お椀のようにして、佳奈は女の子の大事な場所を押さえこんだ。
「ぁ、あっあ……だめ、……」
「はぅぅぅ……っっ」
 それは他の生徒達も同じだった。懸命に腰を揺すり、大事なところを押さえこみ、くねくねと身体をよじり合わせる。咄嗟の判断で下着を穿き直すことができた少女はまだ運のいい方で、下着を汚れないように足首に引っ掛けていた大半の少女達はそんな余裕すらなく、直接股間を手のひらで握り締めるしかなかったのである。
 同じ制服を着た9人の少女たちが、下半身を露出させ、白い肌もまぶしく腰を揺する姿に、渋滞の中からどよめきが上がる。その熱波は波紋のように高速道路を広がっていった。
 出しかけたオシッコを途中で止めるのは、女の子にとって死力を尽くしても難しいほどの熾烈なものだ。
 まして、我慢の限界を迎えての放出の寸前だっただけに、その『おあずけ』の破壊力は途方もない。思春期の繊細なプライドなどあっさり突き崩さんばかりの勢いで、少女達の乙女のダムは揺さぶられ続ける。
「んぁあぁ……ッッ」
「はぁ、はぁっ、はああぁっ」
 足元には恥ずかしい水滴がぽたぽたと飛び散り、指や内腿を伝ってゆく。時折、我慢できなくなった水門から『ぶじゅぅうっ』とはしたない音をさせてしまう少女がおり、それに連鎖するようにおチビリは伝播してゆく。
 あたりには我慢し続けたオシッコの匂いがたちこめ、それが呼び水になってますます決壊寸前の乙女のダムを緩くしてゆく。
「くぅ、うぅぅう……ッッ」
 なおもオシッコを絞り出そうとする膀胱を懸命に抑え込み、佳奈はなんとか視線を上げた。どこでもいい、早く隠れて――見られない場所へ。猛烈な尿意に押し潰されそうになりながら、回らない頭でなんとかそれだけを考えようとした。
 しかし、
(でるっ、で、でちゃう、おしっこオシッコおしっこ!! おしっこでるっ、でるうぅ!! 手、離したら……で、出ちゃう……ッ)
 猛烈に膨らむ尿意は爆発するかのようyに少女の下半身を支配し、乙女の膀胱は身震いして強烈な収縮の気配を見せる。行き場のなくした羞恥のレモンティを絞り出さんと震え、はりつめた下腹部はもうわずかな我慢すらでできないと叫んでいた。ぶじゅぅっ、と限界を訴える排泄孔が、あそこに重ね当て押さえこんだ手のひらの中へと恥ずかしい水流を注ぎこむ。
 それを受け止めた佳奈の手のひらから、ばちゃ、と恥ずかしい雫があふれ落ちた。
 最後に後始末をするはずだったポケットティッシュが袋ごと地面に落ち、オシッコの水たまりに沈んでゆく。
(っあ……ぁ、やだ、やだああ!! みられちゃ、ぅ、いやぁああア!!!ッ)
 恥も外聞もなく歯を食いしばって懸命に踏ん張る、少女。
 ちかちかと明滅する白黒の視界の先に、佳奈はバスの姿を見つけた。さっきまで自分たちを乗せていた、2-Aの高速バス。
 自分たちを置いて行ったバス――けれど、いまはたったひとつ、周囲からの視線を覆い隠す自分たちの居場所。
「も、戻らなきゃ……っ」
 うわごとのように呟いて、佳奈は強引に腰を持ち上げた。
 出かけていたオシッコがまたぶしゅうっと、股間を握りしめた手のひらの中に注ぎ込まれる。脚に絡む下着を持ち上げている余裕なんか微塵もなかった。
 信じられないことに、佳奈はあそこを握り締め、ガニ股になったまま走り出したのだ。
 それに続いて、他の生徒達も似たような恰好――何も身に着けていない脚の付け根を、両手で押さえ込んだままでで駆け出してゆく。
 その根底には、このまま置いて行かれるかも知れない――そんな恐怖があった事も確かだろう。
 ここで渋滞の列の中に取り残され、好奇の視線にさらされながら、最悪の事態を迎えるのだけは避けなければならない。
「ぁあぅ……あ、だめ、で、出ちゃう、出ちゃううッ」
 9人の少女達は足元にじゅっ、じゅぅうとオシッコを噴射させながら、よちよちと進もうとする。
 まるで、滑稽なアヒルの行列だった。
 足首に絡めたままの下着。腰上にかかったままのスカート。剥き出しの股間を両手で握りしめながら、健康的な太腿をオモラシで汚し、アスファルトには水滴をあふれさせながら、ガニ股にになって必死にバスを追いかける少女達。
 そんなあられもない姿が、この渋滞の大行列の中で注目を浴びないはずがない。
「わあ……っ」
「お、おい、カメラ、カメラ持ってねえ!?」
「うわ、すっげえ……」
 国民的アイドルでも目の当たりにしたかのように。周囲から、歓声にも似たざわめきが広がる。
 思春期の少女達の恥辱の姿――オシッコを漏らしながら、ガニ股になってバスを追いかけるという、あまりにも衝撃的かつ刺激的な光景に、その場にいた多くの男性達は、すっかり心を奪われていた。
 普通、まず見ることのできない、思春期の少女達の排泄シーン。しかもそれが10人近い数だ。
「あ……ぁっあ、ぁ」
 しかも少女達の顔は紅潮し、息は荒く、目元は涙を滲ませて。
 ずり下がった下着がまるで足枷のように足首に絡み、思うように走ることもできない。渋滞の車の中で、佳奈は剥き出しの股間を握りしめていた。
 ぶじゅっ、猛烈な水流が手のひらの中にぶつかる。まるで水圧で指を切ってしまいそうに思えるほどの強烈な噴出で、オシッコが飛び散る。
 衆人環視、白昼の屋外で、下半身裸のまま足の付け根を握りしめながらオモラシをする少女に、どよめきが起こる。
 まるで受け皿のように重ねた手のひらの中に、思いきりオシッコを始めてしまう。指の隙間から、手のひらから黄色い滝があふれ落ちて脚元に降ろしたキュロットを直撃する。
 余裕もない状況で焦る少女達は、スカートもほとんど捲れて、オシッコで濡れ張り付いた下着が丸見えの子までいた。白い肌に張り付いた布地は、自分が絞り出したオシッコにたっぷりと濡れ透け、薄黄色に染まっている。
 しゃがみ込んだ弾みに思い切り地面にぶじゅじゅじゅううっ、とオシッコを叩きつけてしまい、あるいは噴き出す熱い水流を、お皿のように股間のすぐ下で構えた手のひらで受け止めるようにして。
 さらには、きつく握り締めた指の隙間から、四方にオシッコの飛沫を飛び散らせながら。
(嘘、嘘よ、こんなの…ッ)
 涙と悔しさと、羞恥で気が遠くなりかける。
 バスの外でオシッコをすることを選んだ少女達は、ほとんどその目的を達する事も出来ないどころか、あり得ないほどの羞恥を受けながら、バスを追いかけることになってしまったのだ。

[ 2012/08/31 09:00 ] 長編連載 | トラックバック(-) | コメント(-)

社会見学バスの話・30 羞恥の高速道路3 

 バスを降りるのは愛理にとって屈辱の決断だった。
 厳しい躾の元で育った愛理にとって、トイレ以外で用を足すなんて、絶対にあってはならない事のはずだ。いや、そもそも普通の女の子であれば2年生にもなってバスの物陰でおしっこなんて、よっぽどの事がなければするべきではない。
 だが――今はまさに、その『よっぽどの』事態だ。
(――だ、だって……バスの中で……なんて……っ)
 虚栄心に縋って最悪の事態を迎えるよりは、むしろ一時の恥であっても受け入れなければならない。そんな崇高な決意のもとに、愛理はバスを降りる9人の少女の中に加わった。
 彼女の周りに座っていたクラスメイト達は、クラス一番の『お嬢様』が、まさかこんなところでバスを降りてオシッコをしに行くなどと思いもよらなかったか、少なからず驚きを見せていた。中には愛理の行動を性質の悪いジョークだとでも思ったのか『またまた、冗談きついよ』などと笑い飛ばそうとした者までいた。
(皆さんの前で、お、粗相……なんか、してしまうわけには……いきませんもの……っ!!))
 そんな彼女たちを振り切って、愛理はバスを降りたのである。
 既に愛理のトイレ我慢が限界に達していることは白日の元に晒され、清楚でおしとやかな『お嬢様』が、お外でオシッコを始めているのはクラスメイト達の知るところとなっている。理想のお嬢様であることを放棄した愛理の背中に明らかな軽蔑や、失望をぶつけてきた友人たちも少なくない。
 だが。
 恥を忍んででも、最悪の事態を避けるべく行動に出た彼女の決断は、決して謗られてはならないものだ。
 そんな愛理を――運命は最悪の形で裏切ったのである。
「ぃ、いやぁ………いやああぁあああああっ!!!」
 皆に遠慮するように、列のいちばん最後――バスの車体の一番端でオシッコを済ませようとした愛理は、一番最初に動きだしたバスの陰から押し出されることになった。
 あろうことか。まさにオシッコを済ませるその直前の姿を――同性からも目を引く、優美で淑やかな少女が、道端にしゃがみ込んでオシッコを済ませようとしているその瞬間を。
 大勢の男性達に見られることになってしまったのだ。まさに放水を始めた瞬間の股間を、激しく噴き出す乙女の羞恥の熱水の迸りを、衆目に晒す結果となってしまったのである。
 反射的に足を閉じ、下腹部を震わせ排泄孔を締め付ける愛理。
「っ、んぁっ、はぁ……ぁあっ……!!」
 膝を揃えたまま蹲ってしまった少女は、強烈な尿意と羞恥に動くことも出来ず、その場に座り込んでしまう。両足と手で押さえこんだ剥き出しの股間からは、なお激しく水流が滴り落ちる。一旦排泄の準備を終えて開いた乙女のダムの水門は、そう簡単に締まらないのだ。みっともない水流は幾筋にも別れ、スカートの裾や下着を水浸しにして、なお太腿と膝を伝い、地面に溢れる。
「ぁ、だめ……だめ……っ」
 熱い吐息とかすれた声が、小さくか弱い否定を繰り返す。
 けれどそれではしたない、お粗相の事実まで消えうせるわけもない。ぶじゅ、じゅじゅっ、と外見に似合わぬ下品な排泄音を響かせながら、『オモラシお嬢様』となってしまった愛理は整った眉をひきつらせ、朱に染めた顔を地面に向けて、髪を振り乱すようにかぶりを振り続けた。



 アスファルトに広がる頼子の水たまりのすぐ隣で、鏑木小枝は苦悶していた。
 小枝は陸上部に所属する2年生のエースの一人で、トラック競技では県大会に出たこともある陸上の選手だった。ボーイッシュな外見と爽やかな性格で、下級生のファンも多い。
 けれど3時間にも及ぶバス内の監禁によって、陸上部のエースの姿に見る影はない。鍛えた下半身は、無残に尿意を堪えることだけに集中し、がくがくと震えるばかり。余計な脂肪のないすらりとした肢体は、その分熱を溜めておくことには不向きだった。加えて、普段から運動を欠かさない健康的な少女の身体は代謝にもすぐれ、非常に効率よく、体内の不要成分を排出する能力に長けているのだ。
「うぁ……ぁ、や、やだ、ぁ、ち、ちがっ、も、漏れ、ちゃ。っ」
 陸上で鍛えられた下半身がきゅうっと股間の水門を締め上げる。しかし、小枝が喘ぐたび、均整のとれた乙女の肢体の中で、目を引くほどにせり出した下腹部が大きく揺れ動くのだ。
 ネコ科の肉食獣のように洗練されたフォルムの、鍛えられた小枝の下半身――そのなだらかな下腹部の一部、ちょうど脚の付け根からおヘソの裏あたりまでが、明らかに身体の外側にせり出している。少女の小さな身体を歪ませるほどに、小枝の溜めこんだ尿意は凄まじいものであることが、一目で知れてしまっていた。
 他の少女達が密かに慎ましやかに身体の内側に溜めこんでおける尿意は、小枝にとっては腹筋で押さえこんでおかなければならないものなのだ。尿意の元をぱんぱんに詰め込んで膨らんだ膀胱は、主人の意志を無視して無理矢理に中身を絞りだそうとする。
 結果、

 ぷっ、ぷしっ!! ぷししゅっ!! 

 日々のトレーニングで発達した内腿の筋肉で細く締め付けられた排泄孔を、高い水圧で噴き上がったオシッコは、まるでスプレーのように、強く、小枝子の足の間か噴き出す。下腹部の内圧と、出口の水門を締め付けた括約筋がちょうどノズルのような働きをし、水流はしゃがみ込んだ小枝の前方、2m近くも前の地面に激しく噴きつけられる。

 ぷしっ、ぷしぃいいっ!!

「ぁ、だめ、で、るな、出るなぁああッ……!!」
 激しい水流は、アスファルトの路面を強く波打たせ、泡立ちながら茶色の濁った泥色の水たまりを浮かばせてゆく。ちょうど高圧洗浄をするかのように、小枝子の強力なオシッコの水圧が、高速道路の路面を洗い流したのだ。
(ち、ちがう、ちがうから、これ、こんなんじゃ、ない、からっ……普段は、もっと、ちゃんとできるのにっ……!!)
 小枝の本来の排泄――きちんとリラックスして、トイレの中で便器を跨いでのオシッコであれば、こんなみっともない様を晒す筈がない。よく振った炭酸のペットボトルを開けた瞬間のような、強烈なオシッコの噴出で地面を洗い流しながら――小枝はこみ上げる羞恥に顔を覆ってしまう。
 ますます緊張と焦燥で下半身はこわばり、なお激しい勢いと、長い距離でオシッコが断続的に地面を直撃する。アスファルトに孔でもあいてしまうのではないかと本気で心配したくなるほどに。



「ぁああっ……いやぁあああ!!」
「あ、ダメ、止まって、止まってぇえ!!」
「見ないでよぉ……お願い、見ないで……っ」
 9人の少女達は、遮蔽となっていたバスの車体を失い、懸命の我慢も空しく次々に恥ずかしい音を響かせてアスファルトの上に激しい水流を噴射させてしまう。
 丁寧にオシッコの準備を終えたためにダムの水門は開きっぱなしに近い状態となり、いくら手で押さえこもうとしても、勢いよく噴き出す暖かい水流を遮ることはできずに、手のひらで直接受け止めてしまうような状態だった。がくがくと腰を浮かせ、下腹部を波打たせ、激しく身をよじりお尻を振って身体を上下させる。
 脚の付け根を握り締めた両手の指の間から、泡立ち溢れ落ちる黄色い雫が、ばちゃばちゃと路面に叩きつけられる。
 佳奈の、頼子の、愛理の、小枝の――9人の少女達の股間の先端部分から噴き出すオシッコは、アスファルトに大きく水面を広げ、隣の少女の足元まで飛び散ってゆく。お互いの作り出した水たまりと触れ合って一つになる、大きな黄色い湖の中――
「だっ、駄目よぉ!! 待って!! 待ってえ!! ぁああーんっ、置いてかないでぇえ!!!」
 無残にも女の子の放水の瞬間を衆目に晒されてしまった教え子達を余所に、しかし彼女たちを一番案じてやらなければならない筈の立場の『クラス担任』――清水蓉子の視線は、先へ行くバスの車体に釘付けだった。
(こっ、こんなトコロに置いていかれたらっ、どどっ、どうやって、おトイレまで、行けばいいのよぉっっ!!! あぁーーんっ!!)
 目の前の生徒達を放り出して、蓉子はよろよろとバスを追いかけ始めた。
 タイトなスカートの腰を不格好に振り立て、お尻を大きく突き出して――靴のかかとを激しく打ち鳴らす、羞恥のステップを踏みながら。
 じゅんっ、じゅじゅじゅうぅ、と腿の間に広がる熱い刺激が、下着を大きく濡らすのを感じながら――体面をかなぐり捨てた蓉子は、一人の『オンナ』となって、己が欲望のままに走りだした。
[ 2012/08/30 09:00 ] 長編連載 | トラックバック(-) | コメント(-)

社会見学バスの話・29 綿貫美緒 

 一方、バスの中でも悲劇は続いていた。
 ついに高速道路の路肩での野ションは容認できずに、トイレを言い出せなかった生徒達の数名が、いまや我慢の限界を迎えようとしていた。
 今から追いかけてゆく余裕すらないままに、モジモジと身体をよじり、大事なところを握り締める。
 綿貫美緒の困惑はいよいよ絶頂に達しつつあった。
 和泉先生から荷物の点検を頼まれ、つい出発前のトイレに行きそびれてしまった美緒の下腹部は、誰にも負けないほどに恥ずかしいオシッコでぱんぱんに膨らんでいる。
 バスの中で尿意を催した子たちよりもずっと早く、バスが出発するころにはもうトイレに行きたかったのだ。
 それでも、学校に着くまでと我慢した。
 バスが渋滞に巻き込まれ、高速道路を毎分10mで動くような非常事態になっても、みっともないところを見せないように、小刻みに震える膝を隠して普段通りに振舞った。前押さえなどはせず、軽く前屈みになって足を閉じる程度の仕草しか見せなかった。
 ほとんどのクラスメイトが、ガマンに腰を揺らせながら、美緒のことを羨ましがってすらいたのだ。
 先生が、限界を訴えるクラスメイトを連れてバスを降りた時も、美緒は手をあげなかった。尿意はもう一刻の猶予もないレベルまで達していたが、バスの陰でオシッコなんて、厳しく躾けられて育った美緒にはとても許容できないことだったのだ。
 女の子なんだから。恥ずかしいことはしちゃいけない。
 オシッコはきちんとトイレで、誰にも気づかれないように済ませるもの。
「…………」
 誰もかれもが自分のことで精一杯のバスの中には、流石に口数が減っている美緒を不審に思うクラスメイトはほとんどいなかった。
 だが――そんな健気な我慢も、強烈を通り越して暴虐に暴れまわる尿意の前にいよいよ潰えようとしていた。
「あ……っ」
 美緒は抱えていた350mlペットボトルを落とした振りをして、身体をかがめ、手のひらでぎゅっとオシッコのでるところを塞ぐ。いつ決壊してもおかしくない女の子の出口は、スカートの下で飾り気のない下着に包まれてひくひくと震えている。
(ま、まだ、動かないの…?)
 外にトイレを済ませに行ったクラスメイト達のため、バスは路肩に停まっている。渋滞の中でならたとえわずかなりとも前に進み、少しでもトイレに近づいているという期待があった。しかし、停車中の今の時間はただただ無為に流れるだけ。トイレに行けるまでの距離が遠のいているのに等しい。
 それが美緒には溜まらなく辛いことだった。
(お、お手洗い……したい……っ)
 じんじんと、締め付けられ続けた括約筋が熱を持って悲鳴を上げている。すっかり伸び切ってはちきれんばかりに膨らんだ羞恥の水風船は、鈍い痛みすら伴って放水を叫ぶ。
 ぎゅうっと身をよじり、スカートの位置を直すふりをして腰を持ち上げた時だ。

 じゅっ……

 不意打ちだった。前触れもなく、オシッコの出口に電流のような刺激がほとばしる。
 あっと思う間もなくじわあっと足の付け根に熱いものが広がってゆく。
 我慢し続けたオシッコが、下着の股布を湿らせ、大きな染みを広げていた。
「ぃ、いや……ぁっ」
 辛うじて、悲鳴を喉の奥に押し込んで、美緒は矢も盾もたまらずに足の付け根を押さえこんでしまう。
 ぎしぎし、少女の全身を使った我慢に、座席シートがギシギシと揺れる。
 それでもなお、熱い湿り気は断続的に迸り、美緒の下着の股間部分の染みはじわじわと広がってゆくばかりだ。

 じゅっ、じゅわ、ぷしゅぅっ……

 強く圧迫された尿道から噴き出す熱い雫は、それに比例して水圧を高め、下着の上からでもぴゅうっと水流のように内腿を濡らす。
 最終防衛ラインは陥落寸前。全身全霊の我慢をもってしても、もはや決壊は避けられない。
(どうしよう……もう出ちゃう、間に合わない……!!)
 どれだけ控えめに見ても、いますぐバスが動き出して、渋滞が全部なくなって、途中で信号も全部青で、時速100kmを超えるノンストップでバスが学校まで突っ走ったとしても。
 いや、今からバスが空を飛んで学校に着陸したとしても。そこからトイレに行くまでに間違いなく漏らしてしまう。それがはっきりとわかり、美緒はパニックに陥っていた。
「っあ……っ」

 じゅぁっ、じゅっ、

 追い打ちをかけるように滲みだす水流に、恥骨あたりにじんと広がる、とてつもなく心地よい開放感の予兆。このまま股間の緊張を全部解き放って、思い切りオシッコができればどれほど気持ちいだろうか。
「も、もう駄目……っ」
 限界だった。
 何度も何度も考えては打ち消し、否定していた行為。
 美緒は、もう1時間も前から頭の隅にひっかかっていたその恥ずかしい行為を、ついに実行に移すことにした。隣の席の朱里がバスの外にいる今がチャンスなのだ。
 ペットボトルの中にまだ半分ほど残っていた、生ぬるいお茶を一気に飲み干す。
 新鮮な水分が一気に体内に供給されることに、もう限界の膀胱が敏感に反応し、激しい尿意となって出口に殺到する。
「んんんんぅぅ……っ」
 美緒はバタバタを足をふみならし、じゅうっとはしたない音を響かせる股間を押さえこむ。
 尿意の限界を訴える体で新しい水分を摂取するなんて、ただの自殺行為に等しいが――美緒は目に涙を浮かべ、なんとかお茶を飲みきった。
 美緒は素早く慎重にあたりを見回し、みんなの視線がないことを確認すると、スカートの下に手を差し入れ濡れた下着を膝まで引き下ろす。同時に腰をシートから前に突き出し、漏らしたオシッコに濡れた下腹部がひんやりと外気に触れる。
 ひくひくと震えているおしっこの出口。
 小さなペットボトルの飲み口を、そこに押し付けた。
「っ…………!!」

 しゅうぅううぃいいいいーーーーっっ!!

 美緒が準備を整えると同時に、黄色い水流が一気に噴き出し、細い飲み口の中へとほとばしる。我慢し続けたオシッコは色も濃く、ペットボトルの底にぶつかってたちまちじょぼぼぼじょぼぼぼっと激しい泡を立て、みるみる水面を上げてゆく。
 しかし堰を切って噴き出す猛烈な水流が、小さな飲み口に全部収まるはずもない。飛沫を上げてほとばしる水流は丸く小さな飲み口を溢れてぽたぽたとこぼれ出し、美緒の白いソックスや下着にまで飛び散ってゆく。
「いやぁあ…っ」
 身をよじってそれを押さえこもうとした美緒だが、もはや放水の始まったダムは後戻りがきかない。
 膨らみきった膀胱はその反動で猛烈な収縮を繰り返し、ペットボトルの中にあきれるほどの勢いで搾りたての乙女のホットレモンティーを注ぎ込んでゆく。
 あっというまに、ペットボトルはいっぱいになってしまっていた。
 もともと350ml程度の容量で、健康的な少女が4時間も我慢し続けたオシッコ全部が入りきるわけがないのだ。まして美緒の我慢はその倍以上にも及び、普段からの訓練によって乙女のダムの貯水量も標準的な少女達のものに比べれば段違いである。
 わずか容量350mlの臨時携帯トイレでは、とても間に合うはずもなかった。
 オシッコを半分も出しきらないうちに、ペットボトルは満水になってしまったのだ。
 美緒は慌ててオシッコを止めようとするが、いよいよ本当の勢いで出始めたオシッコがそんなにあっさりと止まるはずもない。満水になったペットボトルから溢れだそうとするオシッコを、美緒は反射的に手のひらで押さえこんでしまう。
「くぁうぅう……っ」
 ぶるぶると腰が震え、思い切り握りしめた指先が白くなる。
 それでもじゅじゅぅ、じゅうじゅぅうぅぅっ、と断続的な放水音が、少女の手のひらを直接たたく音ははっきりと聞こえた。右手に黄色い熱水をいっぱいまで注ぎ込んだペットボトルを握り締め、左手でそれと同じくらいパンパンに膨らんだ下腹部のティーポットを握り締め、美緒は必死に息をつめ、出そうになるおしっこを押さえこみ続けていた。
[ 2012/08/29 09:00 ] 長編連載 | トラックバック(-) | コメント(-)

社会見学バスの話・28 羞恥の高速道路2 

 さらに最悪な事態へと陥ってしまったのは、その隣――佳奈のすぐ横で中央分離帯のほうを向いてしゃがんでいた陽菜である。
 彼女はちょうど頼子と逆に、バスに向けてお尻を向け、中央分離帯の茂みに向けてオシッコをするつもりだった。つまり、道路側には背中を向けた格好だったのだ。そのため陽菜はバスが動いたことに気付くのが、他の生徒よりもかなり遅れてしまった。
 陽菜が異常に気付いたのは、皆よりも数秒ほど後。完全にバスが移動し、ちょうど、まさに脚の付け根から本当の勢いで、オシッコを迸らせた瞬間だったのだ。
 可愛らしいお尻の谷間を晒し、その奥にある女の子の放水孔から、誰にも見られない安堵と共に放たれる、女の子の本当のオシッコ。

 ぶっじゅぅううううううう!!!

 トイレの個室の中でしか許されないであろう、本当の勢いでオシッコ――地面を激しく打ち、飛沫を飛ばして波打つ、野太い水流。その勢い、量については、成人男性の平均的なそれ等はるかに及ばない。
 我慢に我慢を重ねてきた末の、ようやくの尿意からの解放だった。
 たとえここが本当のトイレはない、高速道路の片隅であったとしても、陽菜の行為をはしたないと責めることはできないだろう。そもそも彼女達は、我慢に我慢を重ねてついに耐えかねたオシッコを済ませるためにバスを降りてやって来たのである。
 そこでオシッコをすること自体は、なんら責められて良いものではない。
 だが――そのせいで。
 陽菜は完全に安堵して緩んだ排泄孔から、遮るもののなく羞恥の水流をほとばしらせるその姿を、動いたバスの陰から完全に曝け出されてしまったのであった。
「はぁあぁ……んっ」
 うっとりと、甘い吐息が少女の唇を震わせる。極限からの解放状態にある陽菜の耳には、周囲の喧騒も、隣のクラスメイト達の悲鳴も、届かない。
 女の子の最大の秘密――同じ女の子同士でも、絶対に見せる事のない、秘密の行為。
 トイレと言う、排泄のための場所でなお、個室の中にそっと隠れ、音消しの水を流しながら済ませる本当の排泄。想像される事すら恥ずかしい行為が、衆目に晒されていた。
 ちょうどバスの後ろにいた二車線、前後6台の乗用車は、路肩にしゃがみ込んで、ものすごい勢いでオシッコをする、各別の美少女の姿を目の前に見ることになった。
(やっと、やっとできた……オシッコ出る……っ)
 トイレでない事の不安もあるため、陽菜は心持ち、完全にしゃがみ込む姿勢からおしりを浮かせ、膝を曲げ切らない、姿勢を取っていた。その状況で以上に気付き腰を持ち上げてしまったものだから、身体はちょうど前屈のような体勢になり、オシッコは陽菜のおしりの側、つまりバスのあった、高速道路の中央に向けて大きくほとばしってしまったのである。
 まるでホースで水を撒くように、羞恥の水流が高速道路の路面に撒き散らされる。
 長い間の我慢によって、しっかりと濃縮されたオシッコは、遠目に見てもその薄い黄色の色がわかるほどだった。色濃いオシッコが焼けたアスファルトを打ち、湯気を上げる様は、その場にいたほどんどの車から丸見えだったのだ。

 ぶじゃぁあああああ!!!
 じょじょっ、じょぼっ、じょぼぼぼぼぼぼぼぼ!!!

(オシッコ……キモチ、いい……っ♪)
 まるで見せつけるかのような、各別のサービス精神すら見せての“かぶり付き”で披露される、少女の野外排泄。
 躊躇いなく放たれる水流が、アスファルトに滴り、中央分離帯の緑の茂みを揺らすその有様は、天地創造と共に大地に恵みの雨を降らせるかのような、一種の荘厳さ、芸術性すら伴っていた。
 激しく噴きだす最中にあってすら、薄黄色の色合いを見せるオシッコは、長時間にわたる我慢で少女の身体に延々と閉じ込められ、強烈な尿意によって煮詰められたものであることをありありと窺わせる。色と湯気ひとつとっても、アレを我慢しているのがどれほど辛いのことなのかは一目瞭然だった。
 陽菜は、誰よりも辛い尿意を抱えながら、それでも気丈にそれを飲み込んで、皆をバスから誘導していたのである。
 そんな健気な少女が、車道に満ちた好機と欲望の目に晒されるなど――悲劇としか言いようがない。
 陽菜が、足元に差す陽射しによって、異常に気付いたのは、その直後このことだった。
「ぇ……あ、………え?」
 いつしかバスが消え失せていることに気付き、陽菜はパニックに陥った。
 懸命に尿意を堪え、羞恥に耐えてしゃがみ込み、排泄衝動の解放という天国の悦びを甘受したまさにその瞬間。我に帰れば、お尻を丸出しにしてオシッコをしている姿で、路肩に取り残されていたのである。
 少女の感じた動揺は計り知れぬものがあっただろう。
「ぃ、嫌……っ!? な、なにっ!? なんなのっ!?」
 車線の向こうから、見知らぬ車の大行列が押し寄せる。彼等の視線と、身をよじった陽菜の視線がかちあった。
 陽菜の動揺はその瞬間に極限へと達する。
 ほとんど反射的に立ちあがろうとした脚は、しかし足首まで下ろしていた下着の事を忘れ、その場に脚を取られて転んでしまう。身を庇おうと突き出した手は、辛うじて少女の身体を地面にたたき付ける事を防いだが――転倒の衝撃で跳ね上がったスカートは背中の上に大きくまくれ上がり、お尻を腰骨の上まで丸出しにしてしまった。
 ――そう。
 陽菜は、今度は大きく四つん這いになるような格好で、何も身につけていない下半身を、車道に向けて見せつけるような姿になってしまったのだ。
「っ…………ァ……ぅ、」 
 もはや悲鳴など声にもならない。少女の顔は青ざめ、血の気が失せるように表情を失ってゆく。
 その間にも、オシッコは止まらない。
 括約筋はコントロールを失い、乙女のダムの水門は開きっぱなしのままだ。ダムの底に空いた大穴から、恥ずかしい水流がすさまじい勢いで噴き出し、まるで道路全部を埋め尽くさんばかりの勢いで迸る。
 まるで、飼い犬の散歩のような姿。手と足をついて這いずるような格好で身体を震わせる陽菜の、股間から。その真下へ向けて、猛烈な勢いで陽菜のオシッコがアスファルトを打ち、みるみるうちに地面に黒い水たまりを広げてゆく。
 ありえない光景に、車道にどよめきが広がっていった。
[ 2012/08/28 09:00 ] 長編連載 | トラックバック(-) | コメント(-)

社会見学バスの話・27 羞恥の高速道路 

 すべては、当然の帰結であった。
 いかな大渋滞の中とは言え、その中の車が完全に停止し、全く動かないわけではないのである。時速に換算するのも馬鹿らしくなるような、数メートル進んでは止まるを繰り返すノロノロ運転とは言え、少しずつ渋滞の列は移動を続けていた。
 佳奈が清水先生にトイレを訴え、バスが車線を変更し、中央分離帯に横付けして停車しおよそ10分近く。
 少女達が路肩に降り、バスの物陰に向かっているその間にも、渋滞の列は少しずつ、少しずつ、前に進んでいたのである。
 2-Aの生徒達を乗せたバスの大きな車体が、割り込むように車線を横切って移動したせいで、後続の車はそこに押さえこまれるように動けなくなってしまっていたのだ。
 他の車線の車が、ゆっくりとは言え移動しているのに、自分のいる車線だけが停車したまま、周りの車の流れからも置いて行かれる――それは大渋滞で神経を尖らせていた運転手たちを刺激するのに十分だった。
 しかも、間の悪いことにこのタイミングで、渋滞の列がこれまでよりは大きく動き出したのである。動き出した車線を塞いで、どっかりと停まったままのバスめがけ、次々とクラクションが鳴り響く。
 重なり合う甲高い音は、猛抗議となって2-Aのバスを直撃していた。
 奇しくも、運転手の危惧していた事態だった。
 中央分離帯への停車はマナー違反とは言え、いまは2年A組の少女達の緊急事態だ。本来なら、バスを降りたクラス担任の蓉子が後続の車に対して事情を説明するような方法もあっただろう。あるいは、バスの中に蓉子が残っていれば、何が何でもバスを動かさないように、運転手を説得することもできたかもしれない。
 だが、その肝心の蓉子まで一緒になってバスの陰に入って行ってしまったことで、後続の抗議を留める者はいなくなってしまったのである。
 ――かくして。
 鳴り響くクラクションに圧倒されるように、バスは出発を余儀なくされたのだった。
 エンジンを唸らせ、排気ガスを噴き出して。動かない壁のようだったバスがするすると前に滑り出る。
 運転手にしてみれば、ほんの車間数台分を動かすだけの移動だった。トイレに降りた少女達を置いていく理由などなかったし、そのつもりもなかった。何よりも、彼は男性であったからこそ――少女達が、路肩でオシッコを済ませている状況の本当の問題点まで、頭が回らなかったのである。
 バスの移動は数十メートルほどのものでしかなかったのだが――ちょうどその物陰でしゃがみ込んでいた生徒たちには、あまりにも致命的な問題だった。
 これまで少女達を覆い隠していた、バスの車体が移動してしまったことで。
 少女達の姿は、再び白昼の元に曝け出されることとなってしまったのである。
「――――ぇ、っ」
 しかも、今度は先程の好奇の視線にさらされた我慢行列の比ではない。下着を下ろし、膝に引っ掛け――あるいは足首までおろしてくるんと巻き付けて。
 スカートを大きくたくしあげ、腰にはさみ、橋を口に咥え、ハンカチを握り。ポケットティッシュを握り締め。
 道路の隅にしゃがみ込み、足を広げ、おしりや、あるいは女の子の最も大切な場所をさらけ出して、動くこともできない徹底的なまでに無防備な姿のまま、まさに今、オシッコをしようとしていた瞬間のその姿を。あまりにも最悪のタイミングで、少女達は全く遮るものなく、大渋滞の衆目にさらすことになってしまったのだ。
「きゃぁああああああ!!!!!?」
「な、なに、これ……っ!!」
 最初に叫んだのは、右端で座りこんでいた愛理。そしてその隣の頼子、芽衣が、信じられない事態に目を見開く。
 絹を裂くような悲鳴が立て続けに響いた。
「い、いやああ!!」
「嘘ぉ……!!」
 これまで壁のように、彼女たちの姿を覆い隠してくれていた車体が幻のように消え失せ、制服姿の少女達が下半身も露わに道路の隅にしゃがみ込んでいる姿が、三車線の高速道路から丸見えとなってしまう。
 オシッコを始めようとしていた下半身を押さえ込み、佳奈達はパニックを起こしながら身体をよじろうとした。
「ぁっあああ、ぁっ!!」
「だ、駄目えぇええっ」

 じゅ、じゅじゅぅ、ぶじゅじゅじゅじゅじゅッ、じゅうううううっ!!
 びちゃびちゃっびちゃっ、ぶしゅうぅう――――――ッッ!!

 猛烈な放水音を、押さえ込もうとした手のひらが、慌てて引っ張り上げた下着が、引き下ろしたスカートが遮る、みっともない水音が響き渡る。
 羞恥を堪え、葛藤を乗り越えて、道路の隅で我慢に我慢を重ねてきたオシッコを、ようやく始めようとしたまさにその矢先だ。いきなり止めろと言われても、一度トイレを決意した女の子のカラダが言うことを聞くわけがない。
 少女達の中でまず悲劇を迎えたのは麻野頼子だった。彼女はバスの後ろから三番目、バスのほうを向いてしゃがみ込んでいた。
 頼子は、皆に先駆けておしっこの準備を終えていたのだ。
 バスの陰に向けて足を開き、女の子の部分からいままさにちょうど勢いよく『シュウウッ』と水流を噴射しかけた、ちょうどその時にバスが動き出したのである。
「だ、だめえええええ!!!」
 幸いにして、頼子はバスが動きだしたことにすぐ気付くことができた。咄嗟に身体をよじろうとした彼女だが、しかし思うように足が動かず、痺れてしまい立ち上がることもできない。
 脚を閉じることも、その場に倒れこむこともできず。目の前にやってきたクーパーの座席から、まさに特等席となる位置で。頼子は地面に向けて、足の付け根から女の子の恥ずかしい水流を噴出させるのを、思い切り見られてしまったのである。
 ホースが水をまくかのような激しい音が響く。じゅじゅじゅぅうっ、とまるで焼けた鉄板で蒸発する水のように、激しい音を響かせて噴き出したオシッコは、頼子が腰をくねらせるのに合わせて蛇のように地面に軌跡を描き、アスファルトに痕跡を刻む。
 たちまち噴射した水流は飛沫を上げながら大きな水たまりとなって、なおばちゃばちゃと頼子の恥ずかしい放水を受け止め、波打った水面を広げてゆく。
「っあ、あぁ、いや、いやぁああああ!!!」
 頼子は太腿を閉じ合わせ、足の付け根に手を突っ込んで、ぎゅうっと恥ずかしいところを握り締めた。
 眉を寄せ、歯を食いしばって懸命に耐える。
 じゅじゅじゅうっとさらに激しい水音が響き、押さえ込んだ白い肌を、腿を、ふくらはぎを、黄色い水流が幾筋も伝いおち、足元にはオシッコの証拠である水たまりがどんどんと大きく広がってゆく。
「いやぁ、……ぁああっ……」
 まぶしいほどに白い太腿を露わに、ぴったりと足を閉じ腰をくねらせ、股間を押さえこんだ手のひら隙間からはぶししゅうっと水流が迸る。しゃがみ込んだまま動けない頼子に、周囲からの無遠慮極まりない視線が突き刺さった。俯いた顔は耳の端まで羞恥に染まり、少女の切ない吐息と共に、涙がじわりと目元に浮かぶ。
 それでも、暴虐に荒れ狂う尿意を、ひくひくと収縮しそうに痙攣する膀胱を必死になだめ、羞恥のホットレモンティを下腹部に閉じ込めるのに精いっぱいの頼子は、動くこともできずに小さく身体を震わせ、耐え続けるしかなかった。

[ 2012/08/27 09:00 ] 長編連載 | トラックバック(-) | コメント(-)
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