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河川敷の運動会・9 


 ――根本的な女子トイレの絶対数の不足。
 思春期の少女達への思慮の不足から発生した、仮設トイレを使えない、あるいは使うことを拒否した少女たちによる、事務棟横トイレの大行列。
 処理能力を越えた仮設トイレの、度重なる故障。
 それに伴って生じた、新たなる『おトイレ難民』の大量発生――
 河川敷のグラウンドに生じた絶対的なトイレの不足はいよいよ末期的な状態であった。午後4時を越えた時点で、会場内でまともに機能している女子トイレは10を大きく割り込み、わずか6つ。それは会場である河川敷グラウンドに居る少女達の数百分の1にも満たない数となっていた。
 しかも、実際にトイレの順番待ちをしている少女達以外にも、参加者の大半が潜在的なトイレの順番待ちの状態にある。ただでさえ不足しているトイレは、フル回転で稼働を続けており、午後を回ってから立て続けに故障を始めている。
 遠からず、この会場からトイレが消滅し――少女たちの誰ひとり、オシッコができなくなってしまうことが、冗談ではなく本当に予想されうる未来となり始めていた。



 綱引きに続き、午後一番の盛り上がりを見せると予想されていた騎馬戦も、競技の始まる前からすでに惨憺たる有様をさらしていた。
 参加チームを得点順で真っ二つに分けての一大合戦。勝利した陣営に等しくポイントが入るうえ、さらに生き残った騎馬の数に応じて追加ポイントもあるという大盤振る舞いの競技である。
 優勝の行方を決める大きな転換点となるはずの種目だったのだが、そんな大舞台の戦場に向かうのは、勇ましくも麗しく装った戦乙女ではなく、今にも倒れてしまいそうに前屈みになって、顔を赤くして俯かせる我慢少女達だったのである。
 騎馬を担当する少女達も、騎手を務める少女達も、限界まで耐え続けた尿意に恥ずかしく女の子の水風船を膨らませ、すでにちゃんとした地面の上でさえまともに立っていることが難しいのだ。
 陣営の線に並ぶどころか、きちんと騎馬を組む事もおぼつかない。
 両陣営に並んだ時点でふらふらとまっすぐ立てず、その場で足踏みをし、傾いてはぶつかりそうになって悲鳴をあげるほどなのだ。合図の笛に合わせて騎馬を作って立ち上がることができたのは、ごくわずかのチームだけだった。
 そうやって立ち上がることができたチームでも、騎手役の少女が我慢できず、腰を乗せている騎馬の少女達の腕の上でよじった腰をくねらせ、彼女達の腕に恥ずかしくも股間を押し付けて、激しく腰を前後に擦りつける。思春期の少女にはあまりにも恥ずかしい姿だが、もはや、そうでもしていない限り限界寸前のオシッコを堰きとめる方法がないのである。
 騎馬の上では周囲の視線を遮るものもなく、彼女達はまるで晒し台の上に乗せられているのと同じだった。騎馬を跨ぐことで足を閉じ合わせることもできず、懸命の我慢にも関わらず、これまでの長い長い尿意との戦いで少しずつちびったオシッコでスパッツやブルマの股布部分に広げてしまった恥ずかしい染みを観客たちの視線に晒してしまうこととなった。
 ハチマキを奪うため攻撃することも、体当たりの衝撃に備えて騎馬にしっかりとしがみ付く事もできず。交互に開けた左右の手で、ぎゅぎゅうっと体操服の上から、無防備な股間を押さえ込む。色が白くなるくらいにきつく押さえつけられた指の隙間からは、ぽたぽたと透明な雫が滴り、溢れ落ちる。
 異性の前で恥ずかしい失敗の証を露わにさせられ、少女達の繊細な羞恥心は再起不能なまでに引き裂かれてゆくのだった。 



 一方で騎馬を担当する少女達も、また似たように苦悶と羞恥にまみれた表情を覗かせている。本当はしっかりぎゅうっと体操服の上から脚の付け根の『おんなのこ』の部分をきつく握り締めたいのを懸命に我慢しながら、手を組み合わせて『馬』を組まねばならない。
 それでもまだ片手だけでも自由になり、股間を押しつける場所のある騎手達と違って、騎馬担当の少女達は、完全に腕を塞がれた格好なのである。決壊しそうなダムの水門を支えるのは使され続けてすっかり弱り切った括約筋のみ。いよいよ高まる身体の内側からの水圧に押し負けそうになって、ぷくりと膨らかける排泄孔を、ありったけの力で引き絞って、
 後ろに突き出した腰を小さく揺すり、すりすりと内股になって太腿を擦り合わせることだけで耐えなければならなかった。
 そんな有様では騎馬としての役目を果たす事も難しい状態だが、その上で彼女達は騎手担当になる少女を馬上に登らせなければならない。
 これが更なる苦難を生んだ。騎手役の少女を乗せるには、騎馬が身をかがめて、騎手を跨がせてから騎馬が立ち上がるか、騎馬の少女達が手を組み合わせた部分――本物の馬で言う『あぶみ』の部分を足場に騎手役の少女が上によじ登る方法がある。
 しかし、まっすぐ立つことも難しい騎馬担当の少女達が、千鳥足のようによたよたと身体を揺する中で、大きく身体を動かして脚を広げ、ひらりと馬の上に跨ることのできるような騎手役の少女など、ほとんど居ないも同じだった。
 繰り返すが、騎手役の少女達も、脚をぴったり閉じ合わせてもじもじと身体をよじる、オシッコ我慢の真っ最中である。その状態で馬に飛び乗るなんて事ができるはずもなく、もし仮にやったとしても、即座にオモラシが始まってしまうことは明白なのだ。
 事実、そうやって馬に跨ることができたのは、両陣営を通じてわずかに2騎。幸運にも、午前中のうちにオシッコを済ませることが出来、まだ我慢の余裕がある騎手を擁するチームだけだった。
 他のグループでは、騎手をその背中に乗せるため、騎馬担当の少女達は騎馬の形を維持したまま、その場にしゃがみ込んで騎手を迎えなければならなかったのである。手の自由を奪われた上で、下半身に体操服を着たまましゃがまなければならないのだから、オモラシしてくださいと言われているのと変わらない。
 騎馬を組む途中で限界を迎えてしまい、脚の付け根に熱い飛沫を迸らせ、スパッツの股間の布の合わせ目部分から、じゅじゅじゅぅッ…と恥ずかしい雫を滲ませてしまう選手たちが続出したのである。



 もはや誰の目にも明らかな異常事態。それでもなお、競技は中断されなかった。
 この時点でさしもの運営委員側も、河川敷のグラウンドに起きている異様な状況を把握していたという。しかしそれでもなお競技が中止にならなかったのは、この期に及んでもプログラムの進行の遅れを問題にする一部の委員達による、強硬な態度での競技続行要求があったためだという。
 すでに騎馬戦は開始の用意を済ませており、今更中断したところで事態が収まる訳がないし、競技直前まで準備をさせたのだから、今更撤回しているほうが余計に時間がかかるというのが、彼等の判断であったという。
 事実の一側面だけを述べるのであれば、確かにこの時点で競技を止めたところで、ちゃんと歩くことも難しいほどの尿意に苦しむ選手たちがグラウンドを出ていくのには、長い時間を要したであろうことは明白であった。
 さらにそうした措置を取ったところで、彼女達がすぐにトイレに入ることもできず、また恐ろしいほどに長い順番待ちをせねばならなかったことも確かである。グラウンドで晒し物同然となった彼女たちに、いかに同情的であったとしても、河川敷に残されたわずかな仮設トイレと事務棟横のトイレにできた長蛇の順番待ち列を押しのけ、彼女たちに先にトイレを使わせる事など、できるはずもなかったのだ。
 後の反省会でさまざまな糾弾と憶測を呼ぶこととなったこの決定は、結局のところ少女達をさらに追い詰め、より最悪な形での幕引きを招くだけのものだった。
 市民運動会の側面を持つこの大会、会場となった河川敷のグラウンドには、異性の目も多かった。
 同級生の男子や家族連れの父親――そして、この時間帯になると、河川敷のグラウンドを舞台に起きている一大イベントを、ツイッターや掲示板などで聞きつけて集まって来た下世話な興味を持つ野次馬たちも少なくなかった。
 それでもなお、競技は中断されず、少女達は観客席に逃げ込む事も許されない。
 男達の無遠慮な視線に晒され、半泣きになって騎馬にしがみ付く少女達。
 やっと生乾きになった股間の股布部分には、再び新鮮なオシッコがじゅじゅっと滲みだし、オモラシの痕跡をさらに大きく大きく広げてゆくのであった。



 それでも無慈悲に進行を急かす運営委員に、もはや泣きながらなんとか立ち上がろうとする騎馬達。ここでもまた、下半身に余計な力を入れてしまい、少女達は次々に地面に次々と恥ずかしい熱湯を噴出させてしまう。
 我慢と排泄のギリギリで強いられ続ける緊張状態でのおチビリは、そのまま少女達の腰を砕かせるほどの途方もなく甘美な排泄の誘惑となった。
 そのままぎゅっと脚を閉じ合わせて堪えねばならないところを、もはや全てを諦め、腰を砕けさせてその場にオモラシを始めてしまう少女が出始めたのだ。
 一度、溢れだしてしまった奔流は、すでに留められるようなものではなく、次々周囲へと伝播する。
 考えてみれば当たり前のことだ。限界寸前のオシッコ我慢の最中で、すぐ息の届くほどの間近で、同じように極限の我慢を続けていたチームメイトや友人がオモラシを始めてしまっているのだ。その上でなお、オシッコを我慢し続けるにはどれほど強靭な精神力が必要な事だろうか。いかに恥じらいの強い思春期の少女達と言えども、ほぼ半日近くトイレに入らずに過ごし続け、いまにもはち切れんばかりに重くぱんぱんに張り詰めた下腹部を抱えていては、抵抗の余地などなかった。
 凄まじい勢いで地面をうつ水流の音が響き、同時にあちこちで苦悶と陶酔の声が上がる。
 競技開始を前に、グラウンドでは少女達のオモラシが続発した。一度は組み上げた騎馬は次々と崩れ、地面に恥ずかしい水たまりを広げながら、少女たちのすすり泣く声を飲み込んでゆく。



 実に、競技開始までに、両陣営の戦力はすでに半減しているという、前代未聞の事態。
 なかば興味、なかば不安に満ちた観客席で、大勢の選手・応援の人々が固唾を飲んで見守る中、ついに競技開始の笛が響いた。
 選手たちはのろのろとした歩みで戦場となるグラウンドに出る。
 しかし、競技場で二つの陣営の騎馬達がぶつかり合うことはほとんどなかった。多くの選手たちは戦場になるグラウンドに歩み出したところで動けなくなり、そのまま脚を止めて立ち止まるか、ひどい場合はそのまま騎馬を崩して倒れ込んでしまうばかりだったのだ。
 わずかな激突はあったものの、鉢巻きなど取り合う余裕すらなく、よろけた拍子に騎馬がお互いを掠める程度。それでもぶつかった瞬間に、騎手役の少女は体操服の股間から激しく水流を迸らせ、馬の『頭』部分を担当する先頭の少女の背中にオシッコを派手にひっかけてしまう。次の瞬間、騎馬を担当する少女達が耐えきれずにしゃがみ込んでしまう。
 かと思えば、今度は後ろ脚担当の少女達が、耐えきれずにぱしゃぱしゃと足元に雫を撒き散らす。どうにか腰を落とすことだけは避けてはいたものの、開いた脚の隙間に噴水のように水流が叩きつけられる様子は、男性諸氏からみても息を飲むほどに豪快で見事なまでの『立ち小便』であった。
 これが本当の合戦で、彼女たちが本物の馬であるならば、合戦を前に身を軽くしようと、勢いよく放尿することもあったかもしれない。
 しかし、グラウンドに立つ選手たちは皆、騎手も馬も、もっとも繊細な時期の少女達なのである。天地がひっくりかえっても、そんなことができる筈がない。
 雌雄を決する戦場へ、勇ましくも誇らしげに向かうはずの騎馬達は、みな生まれたばかりの仔馬のようにまっすぐ立つ事もおぼつかないまま、内股で力の入らない脚を懸命に踏みならし、ついにはそのほとんどがグラウンドの真ん中で、我慢し続けたオシッコを残らず漏らしてしまうことになったのだった。
 全ての騎馬が崩れ、啜り泣く少女達の声が当たりを埋める頃には、土の剥き出しのグラウンドはまるで夕立でも降り注いだように泥まみれとなり、汚れた少女達が座り込み、しゃがみ込んで、なおも激しい水音を響かせて水たまりを広げているばかり。
 もはや会場は残るプログラムの競技を行うことも難しい状況に陥っていた。



 (初出:書き下ろし)
[ 2012/06/08 23:55 ] 小説 | トラックバック(-) | コメント(-)
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