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社会見学バスの話・79 茂みの中の連続アーチ 

 公衆トイレの裏手、茂みの中に駆け込んできたのは、二人だけにはとどまらなかった。
 あとからあとから。最後まであきらめずにいた少女たちが――あるいは、バスからの道程で取り残されていた2-Aの少女たちが。駆け込んできては、小さな茂みの中に身をかがめ、足を広げ、スカートを掴んで走り込んでくる。
 この茂みを――2年A組の臨時特設野外トイレと化した、サービスエリアの一角で。
 少女たちは次々と、果たせなかった想いを遂げていく。
「はぁあ……っ」
「あっあ、っ、おしっこ、おしっこでる……っでるぅうっ」
「で、ちゃ、う。だめでる、でるうっ……」
 下着を下ろし、スカートをたくし上げ、クラスメイトの身体を間近に感じ取り。下半身を生まれたままの姿として、女の子の一番大事なところを、くっつけあうように寄せ合わせて。
 小さなおなかの奥で、限界まで膨らんだ水風船がきゅうんと身を震わせて収縮し、詰め込まれたオシッコを噴き出させる。おんなのこの出口を突き抜けてほとばしるオシッコは、膨らむ水門で加速し、薄桃色の粘膜を震わせて地面へと吹き付けられる。
 草むらのそこここで、激しい水流が席をきって噴き出し、地面を叩きつける音が立て続けに響く。
 秋穂を追ってきた少女達で、いつの間にか茂みは満員状態だった。さして広くもない茂みの中に、4、5人の少女達が身を寄せ合って、息のかかるほどすぐ近くで一斉にオシッコを噴射させているのだ。
 ほとんど無我夢中でトイレをはじめたため、秋穂たちはお互いに自分たちの恥ずかしい格好を見せつけ逢うような状態だった。もう、ほんの少しでも余裕があれば、全員きちんと上手く、恥ずかしい格好が見えないようにお互いに背中を向けて円陣を組むようにしゃがみ込み、オシッコをすることもできただろう。
 しかし、秩序も順番もなく身体を寄せ合っての状況では、そんな配慮などできようはずもない。5時間近くもの限界我慢の末の排泄なのだ。下腹部の水圧のままに押し開かれた水門は、完全無欠の全開状態。水量の調節なんてできるはずもない。狭い水路と排泄孔を通り抜けるオシッコの快感は途方もなく、皆、我慢の果てのオシッコにすっかり陶酔状態だ。
(秋穂ちゃん、音、凄い……)
(あんなに我慢してたんだ……)
(はぁあ……オシッコ、キモチいい……っ)
 勢いを押さえて、他の子に泥跳ねや飛沫が飛ばないようになんてできるはずがない。
 制服と下着を汚し、トイレの個室の中でしかしてはいけないはずの本当の勢いのオシッコをむき出しの地面に向けて噴射させる。我慢の末の末、オシッコを出そうとして出せることは、こんなにも素晴らしく、こんなにも素敵で、こんなにも気持ちいいのだということを――秋穂達は万感の思いで噛み締めていた。
 時ならぬ豪雨――いや、洪水。響く羞恥の水音は次々に重なり、甘美な天上のハーモニーを奏でる。思う存分地面に水流を打ち付けることに快感が迸り、際限なく噴射音は高まってゆく。単に、尿意の限界を超えて「オシッコが出る」ことと、はっきりと意識して「オシッコを出す」ことは天地の差だ。
「ぁああ……っ♪」
 ぶるると身を震わせて、秋穂は心からの溜息をつく。限界を超えた身体が弛緩し本能のままにオシッコを噴き出させるのとはわけが違う。トイレでは、オシッコをしていい場所で、意識して脚の付け根の水門を開き、溜まりに溜まった尿意を噴き出させることは途方もなく心地いい。
 よって、彼女達の足元に吹き上がる水流のアーチは他のクラスメイト達の比ではなかった。ただのオモラシよりも遥かにス様爺勢いで噴き出し吹き上がり迸り、地面を抉って流れとなった。少女達のつくる小川はやがて合流し、ひとつになって茂みの奥へと流れてゆく。次々に迸る水流が、幾重にもアーチを描いて、重なり合う。
 公衆トイレのすぐ裏手、本来、オシッコのために使うべき個室からほんの数メートルを隔てた、屋外の茂みの中での、野外排泄。秋穂達はいつしか、全員が全員とも恥ずかしい秘密を共有したという、一種の連帯感のような者が産まれていた。
 だから、秋穂を始めとした茂みの少女達は、堪えるどころかむしろ積極的に、下腹部に力を込め、思い切りよくオシッコを噴き出させた。皆の無言の共同契約によって「ちゃんとしたトイレ」と化したそこで、遠慮なく本気の音を響かせることが、皆を裏切らないという宣言なのだ。下腹に力を込め、中身のぱんぱんに詰まった肉の革袋を「意図的に」押し潰す。
 自分の立てるオシッコの噴射音で、他の子達の恥ずかしいオシッコの音を掻き消してしまわんばかりに。
「あっ……」
 そこへ、皆より少し遅れて飛び込んできた少女の姿があった。秋穂か、その後を追った少女達を追いかけてきたのだろうか。ようやくたどり着いたトイレの裏手が、臨時屋外仮設女子トイレと化しており、クラスメイト達が身を寄せ合って思う存分オシッコをしている瞬間を見せつけられ一瞬躊躇するものの――もはや完全に2年A組専用のトイレと化したこの場を見てじっとしていられるわけがない。
 こんな状態で一旦トイレを前にしたら、女の子はもう我慢なんで絶対にできないものなのだ。
 新たに加わった凜の噴射音がひときわ大きく重なる。
 恥ずかしい輪唱に加わった水流音が張りのあるアルトを奏で、激しく地面を抉ってゆく。
[ 2016/08/12 17:23 ] 長編連載 | トラックバック(-) | コメント(-)
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