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社会見学バスの話・80 みんなで仲良くおトイレしましょう 

 茂みの中では大迫力のオシッコが繰り広げられていた。その勢いは留まることなく激しさを増し、まるで豪雨のような水音を茂みの中に反響させる。
 それを咎め、叫ぶ少女はどこにもいない。
 はしたない様に、己の羞恥に顔を紅くして目を反らすその少女も、目を伏せて唇を噛み締める少女も、たくし上げたスカートの下、足元に凄まじい勢いでオシッコを噴き出させていることに変わりはないのだ。
 誰もが同じように、この小さな茂みの中で。
 本来、トイレの個室でこっそりと隠され、音消しのなかで済まされるはずだった、誰にも見せたことのない、女の子の本当のオシッコの姿を、クラスメイトの前に披露している。
 余裕のない中で茂みに駆け込んできた状態で、細かい配慮などできるはずもない。既に用を足している最中の「先客」に対し、背中を向けてしゃがみ込めたのならば上出来。すでに足元に激しく水流を迸らせているクラスメイトの真横隣に駆け込んできて、そのまま並ぶようにオシッコを始める子も少なくない。
 それどころか、丁度向かい合うように、息のかかるほど間近にお互いの顔を突き合わせて「仲良く」オシッコをし始める状態になってしまった子もいる。
 乱暴に引き上げられたスカート、破れんばかりに力いっぱい引きずりおろされた下着、膝に引っかかっていればましな方で、足首に引っ掛けたままや、股間を覆う布地を下ろす暇もなくそのまましゃがみ込んでしまった子までいる。
 剥き出しの下半身を隠す余裕もないまま、真正面で向き合って――今まさに、トイレを済ませる、オシッコをする姿を見せつけ合うように、羞恥の噴水を足元へ噴きつける様子を半強制的に「見せ合いっこ」してしまう状態にあった。
 限界の限界に達するまで強制された我慢と、途方もない尿意――下腹部をはち切れんばかりに占領するぱんぱんに膨らんだ水風船。羞恥は擦り切れ、女の子のプライドは余裕を失い、苦痛からの解放感が少女たちの脳裏を駆け巡る。それは一種、妖しげな共感覚として少女達のこころを高鳴らせる。
(すごい……)
(あんなふうに、いつも、オシッコしてるんだ……)
(わ、わたしも、見られちゃってるんだ……こんなにすごい音させて、オシッコするところ、みんなに……っ)
(あんなに我慢してたの……?)
 目を反らそうにも、小さな茂みの中、手の届くような距離にぎゅうぎゅうと身を寄せ合い、そこらじゅうで地面にしゃがみこんで野ションの真っただ中のクラスメイトばかりなのだ。
 瞼を閉じれば、ぶじゅううと地面に叩き付けられる水流の音が一層真に迫って聞こえ、耳を塞げば、長時間にわたって少女のダムで煮詰められた特濃のオシッコの匂いがいよいよ強く立ち上る。じっとりとにじむ汗と、少女特有の甘い体臭がまじりあって、頭がくらくらとするほどだ。
 目を閉じ、耳を塞いでもなお鮮烈に焼き付く光景に、少女達の胸は締め付けられる。それは、隠していなければならない姿を知らせてしまった羞恥?
 それだけではない。かすかではあるけれど、確かに。もっと別の昂揚感が、思春期の少女達の胸を確かに高鳴らせていた。誰にも見せてはいけない秘密の行為を、この茂みの中で、身体を寄せ合って、一緒に過ごすその瞬間。
 向かい合う少女たちは、いつしか円陣を組むように向かい合い。あるいはその背中をお互いに預けるようにそっと寄せ合って。
 この瞬間を、この一瞬を共有することの背徳感に酔いしれていた。
 はあはあと荒い息遣い。こくりと緊張を飲み込む喉。
 言葉もないまま、皆の感情が渦巻き、重なり、うねる。
「んぅ……ッ♪」
 向かい合い、足を広げてしゃがみこみ、お互いの恥ずかしい『おトイレ姿』を披露する。目を逸らしてしまいたいのに、そんなことは許されず。むしろ我慢の限界の果てにそんなことを強制されるクラスメイト達の、あられもない姿を網膜に焼き付けんとしてしまう。
 わたしがこれだけ我慢を強いられ、羞恥を強いられているのだから――
 ほかの子たちのみっともない格好だって、見せてもらわなきゃ割に合わない。
 車座になってしゃがみこんだ少女たちの足元、すさまじい水圧で前へ前へと
勢いよくほとばしる熱い奔流が、その中央で交差し、ぶつかり合って、まるで歴史的芸術家がデザインした噴水芸術。
 森の中、繁みの奥。少女たちが用を足すにはあまりにもふさわしくない野外露天のど真ん中。人目を避けた木々に囲まれ、妖精たちが水遊びをするかのごとく、奇跡の泉が作られてゆく。
 少女たちがその身に収めていた、慎みと我慢の果ての、オシッコの湖。

 ここはおトイレ。みんなのオシッコトイレ。

 いくら噴き出してもなおとめどなく、あとからあとから注ぎ込まれる水流が、森の奥に波立黄色い泉を深く広く広げてゆく。
 それでも精一杯、人目を避けてほんのわずか、安堵を得た少女たちの秘密のうたげ。恥ずかしさをこらえて排泄欲求を満たす開放感に、熱い吐息と上気した頬に、目元はうるみ、唇は震える。
 スカートの奥、下着に包まれている乙女の大切な部分から――白い肌と上下する下腹部、肉付きの薄い内腿、つるんと整った丸い股間。細く閉じられたスリット。そこにほころぶ乙女のつぼみ――まだ初々しく生硬な花弁をか細くほころばせ、震えと共に迸る黄色い水流。幾重にも重なる水流のアーチが、お互いを見せつけ合うように、腰を持ち上げ、足を開いて、オシッコを吹き出させる瞬間をそっと外に晒す。
 茂みの中に迸る黄色い水流のアーチが重なり、交わり、ぶつかり合って、幾重にも飛沫を飛ばす。二つのアーチが重なったその上に、反対側から別のアーチがくぐり、そこに勢いよく別の角度の水流がぶつかって。
 激しく散り跳ねる水滴の向こうに、いつしか白い湯気と、小さな虹が掛かり始めていた。
[ 2016/08/12 17:28 ] 長編連載 | トラックバック(-) | コメント(-)
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