FC2ブログ



スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

冬の電車の話。 


 寒風の吹く1月末。コートにマフラー、手袋と防寒対策に身を包んだ人々が、一様に階段を昇り改札をくぐる。都心から電車で1時間という郊外の立地にふさわしく、朝の7時半過ぎともなれば、駅には雑踏が絶えない。
(はやく、はやくっ……)
 そんなせわしない朝の雑踏の中を、早足で駆けてゆく少女の姿がある。
 近所でもそれなりに有名な私立の中学校の制服を、しわひとつなく着こなしたショートカットの少女。長いマフラーとコートをしっかりと着込み、その一方でソックスの上は剥き出しの太腿が覗いている。良く見る登校の風景でありながら、どこか周囲の注目を集めているのは、彼女がどこか焦ったような表情を浮かべ、人ごみをかき分けるようにして先を急いでいるから。
 時計を見れば確かに遅刻を焦る時間だが、少女の表情の必死さはそれ以上のなにかが含まれているようで、行き交う人々は何の気なしに白い息を上げる少女を振り返る。
 そんな注視を振りきるように――あるいは気付きもしないまま、少女は混雑するエスカレーターを避けて、階段を手摺りを使いながらひょこひょこと昇ってゆく。
(はやくぅ……っ……ふぁあ!?)
 時折、ぴくんと肩を震わせて、持ち上げた足が制止する。階段の隅っこで立ち止まってしまった少女を、すぐ後ろを歩いていた背広姿の青年がいぶかしげに見つめ、仕方なしに迂回してゆく。
(や、やだっ……またぁ、急に……っ……っはぁ、…さ、さっきまで、ぜ、全然、へいきだったのに……っあ、……ダメぇ……まだ、っ……あ、あと、もうちょっと、だからぁっ……)
 ぎゅっとくっつけ合わされた剥き出しの膝が、小さく震える。前かがみになって、少女はコートの上、おなかの上あたりをきつく掴んだ。
 見るものが見れば、それは単なる寒さゆえのものではないのは明らかだ。
 彼女――佐々原ユミは、
(ぉ、おしっこぉ……、でちゃう、……はやくっ、トイレぇ……っ)
 いまや、絶えがたいほどの尿意との戦いの中にいた。






 ユミは4人きょうだいの末っ子だ。歳の離れた姉2人と兄は、それぞれもう社会人として働いている。昨日はめずらしく全員が夕飯前に揃ったので、みんな少し早い忘年会とばかり飲めや歌えの大騒ぎとなった。
 同席したユミもその場の気分に圧されて断りきれず、ついつい勧められるままにビールのグラスをぐいぐいと空けてしまった。
 もちろん未成年の飲酒は厳禁で、あっさり酔っ払ったユミはシャワーも浴びれずにそのまま夢の中。下の姉がどうにか着替えさせてベッドに運んだものの、そのまま朝まで夢も見ずぐっすり、目覚ましにも気付かず、飛び起きた時にはいつもとっくに朝ご飯を終えている時間だった。
 大慌てで支度を整え家を飛びだしたのが15分前。
 この時ユミは動転していて、トイレに入ることすら忘れていた。それがどんなに重大な事態を及ぼすものか、気付きもせずに。
 異変は間もなく起きた。家を出て数分もしないうち、ユミは強い尿意に襲われた。
 ここでユミはようやく、自分が昨夜の夕飯前から一度もトイレに行っていないことに気付いた。一旦家に駆け戻ろうかという考えが頭をよぎったが、時計を見ればそんな余裕はあまり残っていない。引き返していたら電車を一本乗り過ごしてしまうのは確実で、その次の電車だとかなりの確率で遅刻コースだ。
(し、仕方ないわね……駅までの我慢よっ……)
 結構厳しい状態だが、急いで10分程度の距離ならば我慢も持つだろう。なによりも、トイレが原因で遅刻なんて惨め過ぎる。そう判断して先を急ぐことにしたユミは、程なくしてその判断をひどく後悔することになる。
(うぅあ……や、やだっ!? な、なんで、こんな急にぃ……)
 肝臓でのアルコールの分解と、胃や食道粘膜からの直接吸収がもたらす利尿作用の相乗効果は、これまでにユミが経験したことのあるものをはるかに超えるレベルで代謝機能を活性化させていた。
 睡眠中は体が横たえられているため、膀胱に溜まったおしっこの重みは分散して感じにくく、起きたばかりの身体は自律神経が鈍く、尿意を覚えにくい。本来ユミが我慢を許容できるのよりも遥かに多いおしっこが、同時に少女の下半身を襲っているのである。
 加速度的に高まる尿意は、あっという間にユミの下半身を占領し、その行動までも制限してしまった。早足になることもできず、歩幅まで小刻みに小さくなる。腰は知らないうちに左右に振られ、緊張した下腹部にはかすかに痙攣しているかのよう。
 排泄欲だけに支配されたユミの身体は、切々とその限界を訴え、尿意の解放を望んでいる。
「はぁ……っ」
 ようやく階段を昇りきり、ユミは手摺りにつかまって大きく息を吐く。
 もはや尿意は限界に近く、いつ崩壊してもおかしくないほどののっぴきならない事態である。階段の途中で三回も立ち止まって決壊を堪えたほどだった。これならはじめからエスカレーターのほうがよっぽど早く着いただろう。
(は、はやく、トイレ……漏れちゃう……!!)
 こんなにもトイレのことで焦ったのは、産まれてからも初めてだ。一刻も早くおしっこがしたい――トイレに入りたい。頭の中をそのことだけでいっぱいにして、ユミはふらふらと改札口へ急ぐ。
(っ、……あとちょっと、…ガマン、ガマンっ……)
 そうして呪文のように我慢という単語を繰り返し、辿り着いた駅の構内にも、すぐにはユミの求める安息の場所はない。
 駅の多くがそうであるように、この駅にも改札口の内側にしかトイレがないのである。ユミはぎゅっと下腹部にむずがゆい熱を堪えたまま、身をよじって制服のポケットから定期を引っ張りだす。毎日繰り返したいつもの動作だというのに、今日はそんな些細なことまでがもどかしい。
(うぅ……っ)
 こみ上げてきたうめき声を喉の奥に飲みこんで、ユミは自動改札の列に並んだ。
 ここを通り抜ければトイレは目の前。もうすぐおしっこができる――ユミはそう自分に言い聞かせ、汗ばんだ手のひらで定期券を握り締めた。本来は通学のための定期券だが、今のユミにはこの定期こそがトイレに辿り着くための大事なパスなのだ。
(あとちょっと……!!)
 はやる気持ちをおさえ、ユミが早足で自動改札を抜けようとしたその時だ。
 ばちんっ、という音と共に赤いランプが光り、警告音が鳴る。
「え……っ」
 左右から飛びだした自動改札の通行防止板に行く手を遮られ、急いでいた勢いのままにユミはがくんとつんのめってしまう。
(ぁあああぅ?!)
 ちょうど突き出した板が、コートの上からぎゅぅっとユミの下腹部を圧迫し、ユミは反射的にびくんっと背筋を跳ね上げた。ただでさえ余裕のないほどずっしりをおしっこを詰めこんだ膀胱が、外からの圧力に無理矢理押し潰される。
(っ、ダメ、だめえ……が、っ、がまん、ガマンしてっ……!!)
 鞄を持った手で尿意を捻じ伏せ、慌ててもう一度定期を改札の読み取りに押しつけるが、結果は同じ。繰り返されて浮かんだメッセージは、定期の期限が昨日で切れていたことを知らせていた。
 答えは明白。
 このままでは、トイレに行けない。
(う、ウソぉっ……!!)
 よりによってこんな時に――悲鳴を上げそうになったユミの後ろで、並んでいたおじさんがことさらにはっきりと舌打ちをした。不機嫌そうな表情で、列の後ろの人々が隣の改札に迂回してゆく。
 人の流から切り離され、立ち止まってしまったユミの背中を、我に帰る暇もなくイケナイ感覚がじわじわと這い登る。冬の冷気がスカートの下に忍び込んで、下着の上を滑ってゆく。
(ふぁあああぅんっ……!!)
 たまらずユミは身体をよじった。通行禁止となった自動改札の中で、もじもじと剥き出しの膝が擦り合わされる。
 もう目の前に見える、トイレの入り口と男女のシルエットを示すマークが『おしっこのできる場所』としてさらにユミの尿意を煽った。そこに辿り着くには、ほんの数十歩を走れば済むのに、それが許されない。
 そうこうするうちにも、ホームからはプルルルル、と電車の発着を知らせる合図が聞こえてくる。ちょうど今まさに出発せんとしているのが、ユミがいつも乗っている電車の1本あとだ。
 この次の電車では8割方遅刻コース。
 時間がなかった。ぐずぐずしていたら次の電車も、おしっこも、どちらも間に合わなくなってしまう。
(っ、急がなきゃ……)
「あ、あの、すいません、通してくださいっ」
 どんどんと後ろから詰めかけてくる人ごみを掻き分けながら、ユミは声を上げる。おなかの中で暴れ回るおしっこをぎゅっと押さえ付け、ユミは唇を噛んで切符を買いに戻らねばならなかった。
 やっぱり混雑していた自動販売機で切符を買って、ようやく改札口を抜けた時には、次の電車が来るまであと5分も残されていなかった。これはいつもユミが乗っている電車の2本後のもので、途中から各駅停車になるためにおそらく到着はタイムリミットギリギリ。これを逃してしまうと完全に遅刻してしまう。
「はぁ…ぅ…っ」
 スカートの奥できゅぅんと疼く膀胱に、ユミは切ない声を押し殺す。
(でも……こ、これで、やっと……トイレ、いけるっ……)
 待望のトイレまであと5m。本当にほんのわずかな距離。これまでの我慢に比べればほとんど誤差のようなもので、個室に飛びこむまで10秒もかからないだろう。
 だが、その5mはあまりに遠かった。
 冬、1月という季節は決して甘くはない。
 我慢の末にようやく辿り着いたはずの安息の地には、ずらりと並ぶ大行列がユミを待ち構えていたのだった。
(っ、はやく、おねがい、はやくぅっ……)
 ただでさえ、朝の駅は多くの人が行き交い、トイレを利用する人も多い。まして寒さの厳しい冬にはどうしてもトイレが近くなる。さらに1回の利用に時間のかかる婦人用のトイレは、必然的に大渋滞となるのだ。
 列に並んだ自分がいつ個室に入って用を足せるのか――まったく見当がつかない。
 ふだんから駅のトイレの存在など気にも止めず、まして利用した経験もほとんどないユミには、まるで想定外の状況だった。
 あんなに頑張って自販機の列に並び、ほとんど、このトイレに入るために買ったような切符を握り締め、ユミは理不尽なまでのトイレの順番待ちを強いられていた。
(あと10人……一人おしっこするのに1分として、あと10分だけど、でもっ、個室もっとあるはずだから、もっと早く……お願い、トイレはやく行かせて……っ、でちゃう、おしっこでちゃうぅ……っ!!)
 ぐいぐいと前押さえを続ける明らかに尿意の限界に近い少女を見て、後ろに並ぼうとしていた数名の女性が距離を取っていた。万が一のための防衛対策である。
「ぁ、あっ……」
 こめかみに汗を流し小さく悲鳴をあげるユミの様子をみればそれも仕方のないことだ。
 くつくつとおなかの奥で似え滾るおしっこが、ユミの括約筋をこじ開けんばかりにうねる。膀胱が収縮し、一晩かけて抽出されたおしっこを絞り出そうとしているようだった。
(嫌……オモラシなんか、しないんだから…っ)
 なんとしても、なにがなんでも、トイレまで我慢しなければ――ユミが乙女のプライドにかけて、絶望的な決意をした、その時だった。
 プルルルル……
(ええ……っ!?)
 そんなユミをさらに急がせるように、ホームのほうからベルが響く。まもなくの列車の到着を知らせるアナウンスが続いた。
 反射的に時計を見れば、リミットまであと1分もない。
 もうすぐ、最後の電車が来てしまうのだ。
(ど、どうしようっ……)
 ただでさえ残り少ない時間が、迷っているうちにどんどんと短くなっていく。けれど目の前のトイレ待ちの列は絶望的なまでに長く続いている。どんなにユミが心の中で願っても、電車が来る前に順番が回ってきそうには思えなかった。
 いや。もし仮に、今すぐ個室に入れたとしても、おしっこが全部終わるまでには電車が来てしまう。
 ……遅刻か、トイレか。
 ユミにはもはやその選択肢しか残されていなかった。
 あまりにも非常な二択――けれどその時、ユミの脳裏に天啓が走る。
(―――そ、そうだっ!!)
 電車の、トイレ。
 車内にもちゃんとトイレはある。しかもそこなら、こんなにも苦しい思いをして何分も我慢しなくてもいい!!
「くぅっ……」
 そこまで思いつけばあとの行動は早い。
 ぐっと歯を噛みしめ、階段を1段飛ばしで駆け下りる。ただでさえじんじんと張り詰めた下腹部が、揺さぶられて尿意をきつくする。
 1歩ごとにどんどんと高まる尿意の波を必死で堪え、ユミはホームへと走った。
(っ、お願い、間に合って――!!)
 ホームにはすでに電車が来ていた。ぞろぞろと人が乗り込み、発車ベルが鳴り響いている。
 あの奥に、トイレがある。
 遅刻も、トイレも、両方が間に合う!!
(急げ……っ!!)

 だんっ!!

 まさにベルの鳴り終わったその直後、ユミは閉まりかけたドアの隙間に滑りこむ。 
「っは、はぁ、はぁっ……」
 ばたん、と閉まるドアに寄りかかって、反射的にぎゅっとおなかをおさえる。ホームでは、駅員さんが駆けこみ乗車は危険なのでおやめくださいと繰り返しアナウンスしていた。
(っ、ごめんなさい、でも……き、緊急事態なんだもんっ……しょうがないじゃないっ)
 それでも――とりあえず、間に合った。
 遅刻の問題は、万全ではないけれどこれで解決したのだ。ユミはほっとの溜息をついた。

 きゅぅぅッ……

(っくぅあ…!!)
 だが、もうひとつの差し迫った問題はそんなユミに安堵の時間を許してはくれない。急激な運動を引き金に、圧迫された膀胱がおしっこを無理矢理絞り出そうと尿意を増す。ぷくりと膨らみそうになった排泄孔に、ぐっと悲鳴を飲み込んで、ユミは直ちに行動を開始しなければいけなかった。
(と…トイレ……っ)
 おなかの中でぐるぐると渦を巻き、暴れるおしっこをなんとかなだめ、がたごとと揺れる通路を歩いて、車両の中を移動する。
 本音を言えば駅のトイレなんかよりもさらに使いたくはないけれど、もうこうなれば覚悟を決めるしかない。この電車の中のトイレを使っておしっこを済ませてしまうのだ。
(は、恥ずかしいけど、しかたないってば……!!)
 男女共用のトイレ、というのはそれだけで思春期の女の子であるユミにはかなり抵抗のあるものだったし、本来のトイレとは違う、金属製の便器やお世辞にも清潔とは言いたくない水、壁の1枚向こうには大勢の男の人もいて、ひょっとしたら色々な音が聞こえてしまうかもしれない。
 それになにより、走り続ける電車の中でおしっこを済ませる、ということがとても異常なことのように思えて、これまでユミは一回も電車の中のトイレを使ったことがない。
 ……だが、それでもお漏らしよりはずっとマシだ。もはやそんな選択をしなければならないくらい、ユミの尿意は限界に近付いている。
 しかし――
 そんなユミを嘲笑うかのごとく、運命は残酷だった。
 前から2両目の座席シートの隣にあるトイレの入り口には、はっきりと赤い『使用中』の文字があった。
(な、なんでよぉ……っ!?)
 ここまで来ると、不幸というよりもなにか悪意があるようにすら思えてくる。まるで世界じゅうがユミにおしっこをさせまいと共謀しているかのようだ。
 まるで壁があるかのように、ドアは硬く閉ざされていて動こうとしない。まるで封印のように、『使用中』の文字がユミの行く手を遮っている。
 切望を裏切られた衝撃にふっと暗くなった視界で、『使用中』の文字がぐにゃぐにゃと
曲がり、『残念、ユミちゃんはおしっこできません』という文字に変わってゆく。
「はぅぅっ……!?」
 思わずノックをしてしまおうかと、ドアに近寄りかけたユミだが、それでは自分がおしっこが我慢できないほどしたくてたまらないのを電車の中の人たち全員に教えてしまうのと同じ事だと気付いて、辛うじて思い止まる。
 それにもし中に入っている人が男の人だったら。そこまで思い当たって、ユミはぞっとした。
 とにかく落ち付いてじっと待つしかない。幸いなことに、他にトイレの側に立っている人はおらず、待ってさえいれば次は確実にユミの番だ。
(っ……でも、こ、こんな所にずっといたら、次にトイレ入りたいんだって思われちゃう……おしっこ、我慢してるって気付かれちゃう……!!)
 トイレに入る瞬間に、一人二人に気付かれるくらいならもうこの際構わない。しかしいつになるのかも分からない順番を待ち続けている姿は、あきらかにユミがトイレに入りたがっていることを、周りの人たちにはっきりと知らせてしまうことになる。
 目的地のちゃんとしたトイレまで我慢できないくらい、おしっこがしたくてたまらないのだと――そう宣伝しているようなものだった。
「…………っ」
 眉をしかめ、震える顎をおさえ、さりげなく距離をとりながらユミはトイレからふたつ乗車口を挟んだ吊革まで移動した。
 目の前ではスーツのお姉さんがマフラーに顔をうずめて居眠りをしている。これなら少しくらいユミが不審な動きをしても気付かれないだろう。
 本当なら乗車口のドアにおしりを押し付けて、我慢の仕草も見えないようにしたいのだが、外の風が吹きこんでくるドアの近くは立っているだけで辛い。それに向かいの電車や線路に並行する道路から見られてしまうかもしれない。
 いちど意識したことで過敏になった羞恥心は、ユミを不必要に疑心暗器の渦へと落とし込んでしまう。
(ふぅぅ…っ)
 ざわざわとおちつかない、危険水域の恥ずかしいダムをスカートの奥に抱えながら、ユミは引きつり始めた内腿をごまかすように、そっとおしりを揺すりはじめた。
 小刻みに繰り返されるその場足踏みと、時折きゅうっと噛み締められる唇。できるだけ自然な風を装いながらも、不自然さでいっぱいの手の指が、鞄の下でスカートの裾を掴んでいる。
(ま、まだ……?)
 何度も何度もトイレのほうを振り向いては、ドアのロックを確認する。ユミにしてみればできる限りさりげなく見るようにしているつもりなのだが、その格好はもはや誰が見てもはっきりと、『トイレの順番を待ちきれない女の子』だった。この光景をカメラに収めれば、そんなタイトルがしっくり来るほどだろう。
(もうっ、まだなの? ……早くしてよぉ……っ)
 揺れる車体の傾きが、いっそうユミの我慢を加速させる。時折硬直する少女の身体は、限界へのカウントダウンを教えているかのよう。一つの波を乗り越えるたびに、最後の瞬間は刻一刻と迫ってくる。
 我慢に我慢を重ねやっと漕ぎ付けた待望のトイレを前にしながら、ユミの膀胱はいつまでも『おあずけ』を喰わされていた。ちょっと油断すれば、トイレでもなのにおしっこの準備をはじめてしまいそうになる股間を必死に押さえつける。
 しかし、焦る気持ちとは裏腹に、まったく順番は回ってこない。たった一人だけ、自分の前には列もなく、次はユミがおしっこできる順番のはずなのに。
(お願い……はやく、はやく、おしっこさせてぇ……っ!!)
 は、は、という荒い息ももう聞こえない。大きく動けばそのままダムの崩壊が始まってしまいそうなのだ。アルコールという成分がもたらす尿意は、自然のそれとは遥かに違う、あまりに暴力的な刺激である。一呼吸ごと分解が進み、新たに精製をされたおしっこが膀胱の中に注ぎ込まれる。ずっしりと重さを増す恥ずかしい液体が、ユミの下腹部を膨らませ、ベルトをきゅうきゅうと締め付ける。
(っ、漏れちゃううぅ……っ)
 かり、と吊革に細い指の爪が立てられる。いうことを聞かない足の代わりに、吊革にぶら下がる滑稽な姿勢。ユミの足は小さく震え、いまにも崩壊しそうな脚の付け根のおしっこのダムを塞き止めるのに精一杯で、まともに立っているのもむずかしい。
 悲痛な少女の胸のうちなどお構いなしに、いつまで経ってもドアは開かず、硬く閉ざされた『使用中』の文字だけがユミの前にそびえていた。
(こんなに待ってるんだから、と、途中でもいいから、はやくおしまいにして出てきなさいよっ……!!)
 苛立ちながら足踏みを繰り返して気を紛らわせ、じっとトイレのほうを睨み、ドアの奥に見えない相手を想像して、心の中で文句をぶつける。
 ほとんど八当たりの理屈なのだが、切羽詰った尿意と必死の綱引きの最中にあるユミにしてみれば、ずうっとトイレを占領している相手のほうがよほど理不尽に思えてしまうのだ。
 まさか、自分がトイレを使いたいのを知っていて、わざと中に閉じこもっているんじゃないかと、見えない相手にそんな悪意までを想像してしまうほどだった。
 そんなユミをさらに追いたてるかのように、スカートの下で下腹部が痙攣を始めた。

 きゅんっ……きゅうぅ……っ

(ふぁあああ!?)
 さっきよりもさらに強く鋭い、膀胱が絞り上げられるかのような強烈な尿意の大津波だ。もうぱんぱんに膨らんではちきれそうなおなかの中の水袋が押し潰され、無理矢理追加された中身が出口へと滲み出す。
「っぁああっ……」
 押し殺した悲鳴と共に、ユミは鞄を下げた手の甲でぎゅぅっと下腹部の下あたりをおさえつけてしまった。吹き出しそうになる恥ずかしい水流をなんとか乗り越えようと、ユミはぎゅっと目をつぶった。
(や、だぁ……っ、だめ、もう立ってたら、ガマン、できなっ…)
 大自然の摂理に伴って押し寄せる怒涛の尿意に対し、少女の抵抗など儚いものだ。脚の付け根の堤防は今にも決壊しそうに痙攣し、軋み、滲み出す濁流の先走りに細い隙間が今にもこじ開けられそうになる。
(っ、だめ、だめだめぇえ……っ!! ガマンして、ガマンするのぉっ……)
 下着に広がるじわぁっ、とした熱い感触。
 声にならない悲痛な叫びと共に、ユミは腰をヒクつかせ、爪先立ちになって吊革に体重を預けながら、ぐりぐりと身体をねじった。
 だが、立ったままの姿勢ではガマンにも限界がある。足がふらついて太腿をぎゅっと閉じ合わせるのも難しく、片手は吊革、もう片手は鞄で塞がっているのだ。
(っ、やだ、でっ…でちゃう、でちゃうぅぅっ、~~ッ……!!)
 絶体絶命のもじもじダンスの真っ只中にあるユミは、とうとう訪れた崩壊の予兆に、か細い悲鳴を上げてぎゅっと吊革を握り締めた。いまにも崩れ落ちてしまいそうな腰を保つため、頼りない足の分まで吊革に体重を預ける。
 せめて、手と足を十分に使って我慢すればこの尿意もやり過ごせるかもしれない。しかし立っている今の状態ではそれは叶わない。腰は砕け、今にもしゃがみ込んでしまいそうになる。それがおしっこを我慢するのに一番危険な体勢だと分かっているのに、力の入らない足ではそれも上手くいかない。
 大勢の人が乗っている電車の中で、まるで幼稚園児のようにはしたなくもスカートの前を押さえ込むユミ。
 金属製の手摺りや座席の角といった、『ちょうどいい場所』が次々とユミを誘惑する。あそこに思うさまパンツの股間を押し付けて腰を揺することができれば、おしっこの孔を塞いで堰き止めることもできるはずなのだ。
 その時――

『倉橋、倉橋です。お降りの方は足元にお気を付けください。向かって右手のドアが開きます』

 アナウンスと共に電車が次の駅のホームに滑りこむ。
 何人かの乗客が立ちあがり、ぞろぞろと乗車口に向かう。
 ユミの目の前の席に腰掛けていたスーツの女性も、会わせて席を立った。
「……あ」
 女性が席を立ったその後に、縞模様の空白の座席シートがぽかりとできあがる。
(あ、空いたっ……!!)
 ほとんど倒れこむように、ユミはその席に飛びついた。荷物を抱え込むように深く腰を下ろし、同時にできるかぎりのさりげなさを装って(と、本人は思っていた)スカートの前に鞄の角を押し付けてぐいぐいと股間を押し上げる。
(んんぅっ……っ、ふぁ……)
 そこは、本来ユミが待ち望んでいたトイレではなかったが、尿意からの解放という意味ではまったく的外れでもない。
 これまで禁じられていた分、両手での前押さえの効果は覿面だった。じんじんと痺れるような股間の疼きが、手の力を借りたガマンによってわずかにだが和らいでゆく。
 疲弊していた括約筋をねぎらうような気持ちで尿意を押さえ込み和らげるその行為は、ある種擬似的な排泄であり、いっそ快感すら覚えるほどだ。
 ユミがしばらくその体勢で尿意の様子を窺っているうちに、電車のドアが閉まり、発車ベルと共に不安定に揺れた速度が次第に増してゆく。

 がた、がたん、がたん……

「はぁ……っ」
 列車を揺らすかすかな震動に合わせるように、リズミカルに股間を押さえながら、ユミはどうにか危機を乗り越えた安堵に溜息をこぼす。
 下半身に刺激を与えないようそっと座る位置を直し、ぎゅっと脚を閉じ、さらなる尿意の波に備え、我慢のための体勢を整える。
(お、落ち付いてきたみたい……)
 限界に近い波を辛うじて乗り越えた反動のせいか、膀胱はいくらか落ちつき、尿意もわずかばかりの安定期に入ったようだった。電車が目的地につくまとなるとまだ予断を許さないが、せめてトイレが空くまでくらいならガマンを続けることができそうな気がした。
「ねえ、ちょっと?」
 どうにか勝ち取った平穏の中、ほっと胸を撫で下ろすユミに、不機嫌そうな声が掛かったのはその時だ。
(え……っ?)
 ふと気付いて顔を上げれば、周囲から向けられる奇異の視線。
 混み合う車内の多くの人々が、ユミに注視を向けていた。その中心にいるのは、マフラーを巻いたスーツ姿の女性。さっき席を立ち、電車を降りたはずの彼女だった。
「あなた、そこ……優先席よ? 座りたいのは分かるけど、ダメでしょう?」
「あ……」
 そしてユミはようやく理解する。
 あろうことか、ユミはたった今、スーツの女性が足を怪我した男性に譲ろうとしていた優先席を、まるで横取りするように占領してしまっていたのだった。
 状況を理解できないユミに、スーツの女性は不機嫌そうな顔をして告げる。
「あなたも、具合、悪いのかしら?」
「え……あ、あの……っ」
 突然の事態に混乱し、はっきり頷くことも否定することもできず、曖昧な答えを口にしてしまうユミ。
「……そうよね。やっぱり違うのよね? だったらこの人に譲ってあげて。それがマナーよ」
 教え諭すような口調ながら、女性の言葉には有無を言わせない迫力があった。
 いっそユミがウソであろうと気分が悪いと答えでもすれば場も収まったのだろう。しかし、ユミの曖昧な返答はまるで答えをごまかしてうやむやにしてしまおう、という態度に捉えられてしまっていた。
 たちまちのうちにユミに対する周囲の視線は『しつけのなっていない子供』に対するものへと変化してゆく。
「ほら、早くしてちょうだい」
「あ、え、えっとそのっ……」
 動揺のもたらした高度の緊張が、せっかくおさまりかけていた激しい尿意を再び呼び戻してしまう。座席の上でもじもじと反応しはじめてしまった下半身をもてあまし、ユミには思うように立ちあがることも許されない。
(ぁ、くうぅっ……!!)
 アルコールの魔力がもたらした大量のおしっこがおなかの中で激しく暴れている。少女の手のひらが汗ばんで、きゅっと鞄を握り締める。
 いくら言っても言うことを聞かず、俯いてばかりの少女に対し、スーツの女性は次第に苛立ちをあらわにしていた。
「ねえ、どうしたの? 黙ってちゃわからないわよ?」
「あ、あのっ……」
 尿意の波に襲われながら、ユミは辛うじて唇を動かす。カラカラの喉では思うように話もできそうにない。
 立ちあがろうにも、ぴくぴくと引きつる股間の括約筋は、腰を下ろしていることで辛うじて均衡を保っているのだ。慎重に身体を動かさなければ、ガラスのように敏感になった脆い排泄孔はたちまちひしゃげて、おしっこをそこらじゅうに撒き散らしてしまう。
(だ、だめ、……いま、立ったら……でちゃう……っ!!)
 ユミにははっきりとした予感があった。いや、もはやそれは予知といってもいいほどに確実な未来だ。
「ねえ、あなた……?」
「す、すいませんっ……あの、っ、・……わ、わたし……っ」
 とうとう堪えきれず、ユミのおしりがもじもじと揺すられ始める。座席の上にぐりぐりと股間をねじ付けるように腰をよじって、ユミは羞恥の告白をしてしまった。
「と……お、トイレ……っ」
「……お手洗い?」
 怪訝そうに聞き返す女性に、ユミは小さく頷いて声を絞り出す。
「そ、その……わ、わたし、……お、おしっこ……っ」
(も、漏れちゃうんですっ……立ったら、出ちゃうんですッ……!!)
 トイレに行きたい。おしっこが漏れそう。立ったらガマンできない。
 その三つの事実を、ユミは切羽詰った下半身を必死に押さえこみながら、途切れ途切れに口にする。しかし、その態度は逆にますます女性を呆れさせてしまっていた。
「……ならなおさらよ。はやくお手洗い行ってくればいいじゃないの」
 出来の悪い子供に諭すような口調。
 そもそも、優先席は身体の不自由な人や具合の悪い人、おなかに赤ちゃんがいる人などが座るべき席だ。たかだかおしっこがしたいくらいで、座ることは許されない。優先席はおしっこを我慢するための席ではないのだから。
 スーツの女性にとって、ユミが並べ立てる言葉は、いいわけにも何にもならなかった。
「なにやってるの、ほら!!」
「ッ……や、やぁあ!!」
 ユミを立たせようと伸ばされた女性の手を、反射的に振り払ってしまう。
 はたかれた手のひらを呆然と見下ろし、とうとう女性が声を荒げて叫んだ。
「ちょっと……ねえ、あなた、いい加減にしなさいよ!? 恥ずかしくないの!? そんなふうに席を横取りして!! 朝からそんなことくらいで怒らせないでくれる!?」
(っはぁああぅぅ…っ!?)
 激しい言葉をぶつけられた衝撃で身体が竦み、ヒクン、とユミの排泄孔が疼く。恥ずかしい肉の管がぴくぴくと蠢き、ぷくりと膨らんで熱い雫を下着の股布に染み込ませてゆく。
(や、う、やだ……でちゃった…っ!!)
 かすかではあるが、コートのなかに漏れ出したおしっこは確実にユミの足の間に熱い感触を広げてゆく。
(た、立たなきゃ……ッ!! と、トイレ、はやく!!)
 女性の叱責よりも、オモラシの危機というひり付くような焦燥に衝き動かされ、ユミはぐっと腰を浮かせかけた。
 しかし、じぃんっ、と甘い痺れが恥骨から背骨を駆け抜け、湧き上がる尿意に膝が笑ってしまい、思うように身体が持ちあがらない。
 それでもどうにか、ほんのわずか、中腰になって浮き上がった少女のスカートの中で、ついに尿意が限界を迎える。

 ぷしゅ、しゅるるるるるぅ……

 明らかに電車の中に響くべきではない水音がこぼれ、ユミは小刻みに震える内腿にじわぁっと広がる熱い湿り気を感じる。
「や、やぁあ……っ」
 か細い声を絞り出しながら、短く叫んだユミの股間で、尿意の波が爆発する。鞄を股握り締める両手にぐっと力を込め、括約筋を引き絞ろうとするが、もうその程度では崩壊したダムを塞き止めることは不可能だった。

 じゅじゅ、じゅじゅじゅっ、じゅぶぶ……っ

「ぁああああ……だめ、だめぇ……!!」
 くぐもった音を篭らせながら、長い間少女のおなかに閉じ込められていたオシッコが、締め付けられた括約筋の隙間、狭い出口をこじ開けてユミの脚の間を伝い落ちてゆく。
 鞄の留め金が外れ、ユミの足元に、教科書とノートがばさばさとこぼれ出す。その上にもユミのおしっこは激しく振り注いだ。
 むぁっと込み上げるオシッコの匂いに、女性が何事かと後ろに下る。
 禁じられたアルコールの分解のため、代謝機能がフル稼動して作りだした少女のおしっこは、普段のそれに比べて色も濃く匂いもきつい。床に落ちてなおはっきり色の分かるほどの黄色いおしっこの水たまりがあっというまに広がってゆく。
 身体の不自由なひとが、おなかに赤ちゃんのいるひとが。いたわりと優しさで作られた座席を、あろうことか自分のおしっこがめちゃくちゃに汚してゆく。
 異常はたちまち密閉された車内に伝播した。
「お、おい、なんだ?」
「……漏らしちゃったのか、あの子」
 遠巻きにそんなざわめきが聞こえてくる。ユミの隣に座っていたサラリーマンが慌てて席を立った。ぐるりと自分を取り巻く混乱と好奇の視線のなか、ユミはか細い声をあげて儚い抵抗を試みる。
「うぁ……やだ、だめぇ……もう出ないでぇ……っ…ちがうの、わたし、オモラシ……してな……っ」
 自分のおしっこでびしょ濡れになった優先席のシートに、ユミは濡れた自分のお尻を押し付けてしまう。なんとかおしっこの噴出をとめようと腰が左右に揺すられ、スカートの下から覗く下着がぐりぐりとシートの上に擦りつけられる。
 少女の排泄孔は股間を包む白い布地を濡らして透けさせながら、激しく熱い水流を吹き上げる。色違いの優先席の座席シートは溢れんばかりのおしっこを直接吹きつけられてあっという間に色を変えてゆく。
 吸収しきれないおしっこはユミの足を伝い、ソックスに染み込み革靴までを汚してゆく。ぱちゃぱちゃと滴り落ちる雫は優先席の前に水たまりをつくり、じわじわとその領域を広げてゆく。
「ね、ねえ……大丈夫?」
「っ!! ごめんなさい、ど、どきます……すぐ立ちますからぁ……!!」
 さすがにうろたえながら声を掛けた女性に対し、ユミは泣きべそをかきながら無理矢理身体を持ち上げようとした。その瞬間下着に包まれた排泄孔からおしっこがじゅぶじゅぶと溢れ、地面を跳ねて周囲に飛び散る。こんどははっきりざわめきが響き、周囲の乗客達が一斉に距離を取った。
「と、トイレ……ちゃんと、トイレで……おしっこしますからっ……ちゃ、ちゃんと……ぁあぅ…っ」
「ちょ、ちょっとあなた!! ねえ!!」
 スーツの女性の手を振り切り、呆気に取られる車内を横切って、ユミは足を震わせたままふらふらとトイレに向かおうとする。その間にも我慢の果てに崩壊してしまった排泄孔はだらしなくおしっこを噴き出し続け、車内の床にびちゃびちゃと黄色いおしっこを撒き散らしてしまう。
 あまりにも異様な光景に、車内の乗客たちは自然と道を明けていた。
 ユミの歩いた後にはおしっこがまるで河のように続き、電車の揺れにあわせて低い方へと流れてゆく。
「っ……ねえ、開けて……っお願いぃ……!!」
 辿り着いた車両の端、ユミはスカートの前を押さえてびしょびしょに汚れた手でトイレのドアを叩く。
 それでもドアは空かない。硬く閉ざされ、鍵をかけられ、赤文字の『使用中』がユミの行く手を塞いでいる。
 ユミはがんがんとドアを叩き、しゃくりあげ、涙を流しながら懇願する。自分でも経験したことのない呆れるほどのおしっこを漏らし続けながら、ずっといつまでも。
「あ、空けてよぉ……お願い、まだ全部出てないからっ……うぅ……残りだけ、でもっ、いいから、おしっこ、トイレでさせてぇ…!! おねがい、順番っ……全部、オモラシっ、ひっく、でちゃう、前にぃ……!!」
 そう叫んでいる間にもユミのおしっこは止まらず、満タンだった膀胱は残量を0へと近づけてゆく。ばちゃばちゃと滴り落ちる滝のように、トイレの目の前でユミはドアにしがみついてしゃがみ込んでしまった。たっぷりとおしっこを吸った下着が引っ張られ、さらに床上にぱちゃぱちゃと雫を注がせる。
 靴下も、革靴も……どうしようもないほどにずぶ濡れのびしょびしょ。もう二度と使うことは出来ないだろう。
 あまりにも悲痛に泣き崩れる哀れな少女を乗せ、ユミのおしっこまみれとなった電車は、まもなくユミの降りる駅へと到着した……



(初出:おもらし千夜一夜2 406-417 2008/02/17)
[ 2008/02/29 23:13 ] 小説 | トラックバック(-) | コメント(-)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。